直接肌に触れる寝袋は、長持ちさせるためにも定期的なメンテナンスが必須です。寝袋を洗濯せずにそのまま放置していると、嫌なニオイが発生するだけでなく、保湿性が低下して使い心地に影響が出てくるケースも。

そんな事態を防ぐためにも、この記事では寝袋の正しい洗濯方法や保管方法について詳しく解説します。寝袋のメンテナンス方法に悩みを抱えていた人は、ぜひ参考にしてくださいね!

もくじ

寝袋は洗濯OK?洗濯する前にチェックしよう
 中綿素材が「化繊」か「ダウン」で、洗濯の仕方は異なる
 寝袋の洗濯の頻度は「30〜50回の使用につき1回」
素材別正しい洗濯方法
 ダウンシュラフを洗濯する場合
 化繊シュラフを洗濯する場合
洗濯が終わったあとの保管のポイント
まとめ

寝袋は洗濯OK?洗濯する前にチェックしよう

寝袋を洗濯する際は、事前にチェックするべきポイントがあります。詳しく見ていきましょう。

中綿素材が「化繊」か「ダウン」で、洗濯の仕方は異なる

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=出典:.HYAKKEI編集部、『.HYAKKEI』より 引用)

寝袋を洗濯する前に、必ず寝袋の中綿に何の素材が使われているかを確認しましょう。寝袋は普段着と同じように、素材によってそれぞれの洗濯方法が異なります。

中綿の素材は主に、リーズナブルで扱いやすさに定評がある「化繊素材」と、保湿性に大変優れた「ダウン素材」に分類できます。

それぞれの洗濯方法については、下記の通りです。

  • 化繊素材→コインランドリーや自宅の洗濯機で丸洗いOK
  • ダウン素材→洗濯機の使用はNG、クリーニングか手洗い必須

この他にも、同じ素材でもアイテムによって洗濯や乾燥機を使用できるかどうかが異なる場合もあります。寝袋を洗濯する前に、素材だけでなく洗濯表示もしっかり確認するようにしましょう。

寝袋の洗濯の頻度は「30〜50回の使用につき1回」

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=出典:Pixabay、『.HYAKKEI』より 引用)

どんなに丁寧に扱っていても、直接人の肌に触れる寝袋は使う度に皮脂汚れなどが付着してしまうものです。悪臭や保湿性の低下を防止するためにも、寝袋は一定の頻度で洗濯するようにしましょう。

一般的に、寝袋を洗濯する頻度は「30〜50回の使用につき1回」とされています。ただし、汗をかきやすい夏の時期や、全体的に汚れが目立つようになった場合などは、もう少しこまめに洗濯してもいいでしょう。

使い方や環境に合わせて、柔軟に対応していくことが大切です。

素材別正しい洗濯方法

次は素材ごとに異なる寝袋の正しい洗濯方法について、注意点など詳しく解説します。

ダウンシュラフを洗濯する場合

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=出典:写真AC、『.HYAKKEI』より 引用)

ダウンシュラフは洗濯方法を間違えると、素材が薄くなり機能性が一気に低下する恐れがあります。長く快適に使うには、正しく洗濯することが必要不可欠です。

ダウンシュラフの手洗い方法

ダウンシュラフはクリーニングに出しても問題ありませんが、自宅での手洗いも可能です。

  1. 全てのジッパーを閉じる
  2. バスタブなどに5cmほどのぬるま湯を張り、洗剤を適量入れる
  3. 足で優しく踏み洗いする
  4. 水が濁らなくなるまで、丁寧にシャワーですすぐ
  5. バスタブから水を抜き、寝袋を押さえつけるようにして水を切る
  6. 乾燥機を低温に設定して、十分に乾燥させる(自然乾燥の場合は風通しの良い日陰で4日〜1週間程度干しっぱなしにする)
  7. 中までしっかりと乾いたことを確認したら、全体を優しく叩きながらダウンの偏りを均等に整えていく

ダウンシュラフに使用できる洗剤

ダウンシュラフを洗うときは、中性洗剤かダウン専用洗剤を使用してください。合成洗剤は羽毛の油分がなくなる恐れがあるため、おすすめしません。また、柔軟剤入りの中性洗剤はすすぎに時間がかかってしまうので、できれば余計な成分の入っていないものを選びましょう。

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=『.HYAKKEI』より 引用)

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(画像=『.HYAKKEI』より 引用)

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乾燥について

コインランドリーの乾燥機を使っても問題ありません。ふわふわになりますよ!自然乾燥させる場合は、4日〜1週間など数日かけてしっかり乾燥させましょう。また、直射日光は劣化の原因になるので、必ず日陰に干すよう注意してください。

化繊シュラフを洗濯する場合

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=出典:Marianne Krohn on Unsplash、『.HYAKKEI』より 引用)

化繊シュラフは自宅の洗濯機で丸洗いできるタイプが多いのが特徴です。メンテナンスが簡単なので、最近では幅広い世代のキャンパー達から人気を集めています。

化繊シュラフの洗濯方法

多くの化繊シュラフは洗濯機で丸洗い可能です。しかし洗濯機の使用が不可のタイプもあるので、洗濯機が使用できるかどうかは、事前に必ず洗濯表示を確認してください。洗濯の手順は下記です。

  1. 全てのジッパーを閉じる
  2. 寝袋を洗濯ネットに入れる
  3. 寝袋を洗濯機に入れて、水が溜まったら洗剤を投入する
  4. 洗濯表示に従って、洗濯・すすぎ・脱水を行う
  5. ジッパーを全て開け、風通しの良い日陰で1週間程度風干しする
  6. 中まで完全に乾いたことを確認し、全体を優しく叩きながら寝袋をほぐす

乾燥について

化繊シュラフはダウンシュラフよりも比較的容易に乾かすことができるため、「1週間程度干す」というのはあくまで目安と捉えましょう。触ってみて、完全に乾いていれば数日干すだけでも問題ありません。

また化繊シュラフはダウンシュラフと違い、乾燥機の使用はNGです。万が一乾燥機を使った場合、生地が傷んで保湿性などが低下する恐れがあります。

洗濯が終わったあとの保管のポイント

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=出典: Spring Fed Images on Unsplash、『.HYAKKEI』より 引用)

洗濯を終えた寝袋は正しい方法で保管してあげることで、その後も快適に使用できます。

寝袋の保管場所については、直射日光が当たらない風通しの良い場所を選びましょう。また、寒暖差が少なく湿度が低い場所であることも重要です。

せっかくきれいに洗濯した寝袋も、湿気の多い場所で長期間保管するとカビや劣化を招く恐れがあります。心配な場合は、市販の乾燥剤と一緒に保管するのがおすすめです。

また付属の収納袋に入れて保管すると、寝袋の膨らみを損なう原因になります。メーカーが販売している寝袋の長期保管用バッグか、自宅にある大きめの袋などに入れ替えて保管しましょう。そうすることで、寝心地の良さを長期間キープできます。

まとめ

寝袋(シュラフ)を長持ちさせる正しい洗濯の仕方
(画像=出典:写真AC、『.HYAKKEI』より 引用)

キャンプ中の快適な睡眠に欠かせない寝袋は、正しい方法で洗濯してあげることで劣化を気にせずに長く使うことができます。

今回紹介した内容を参考にしながら、ぜひ寝袋の定期的なメンテナンスを行ってみてください。

takugo
神奈川県横須賀市を拠点として、アウトドア×MTBをメインに子どもと一緒に楽しめるアクティビティを発信します。

提供元・.HYAKKEI

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