三度目の緊急事態宣言で、再び家飲み時間が増えそうだ。家飲みのつまみと言えば、我が家ではチータラ(チーズ鱈)が欠かせない。手軽に入手できるつまみの代表として、コンビニでも売っているところがありがたい。あらためて、セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマートの各社からオリジナル商品として売られているチーズ鱈を比較してみた。
そもそもチータラとは何なのか
チータラ(チーズ鱈)はどこのものでも同じと考えている人も多いのではないだろうか。しかし実は、コンビニによって大きく異なるのである。
その前に、そもそもチータラとは何かをおさらいしておこう。チータラおよびチーズ鱈とは「なとり」の登録商標である。似たような商品はあっても、チータラと呼べるのは「なとり」のものだけだ。実際、大手コンビニ各社で売られているチータラを確認してみても、すべてなとりの商品となっている。
チータラの誕生は1982年。実に、40年近くも愛され続けてきた、国民的なつまみだ。要冷蔵のはずのチーズが、常温で、しかも手を汚さずに楽しめるのは画期的で、長く愛されてきたのもうなずける。鱈のシートの食感や味わいと、間に挟んでいるチーズとのハーモニーは、軽い感動すら覚える。
チータラが誕生した頃は、日本人の食生活が西洋化してきた頃とも重なり、人々がつまみにも新しい何かを求めていたタイミングだったのかもしれない。チータラは予想以上のヒット商品となった。なお、なとりのホームページでは、チーズ鱈の誕生秘話などが掲載されているので、さらに詳しく知りたい人はぜひチェックしてほしい。
ちなみに、厳密に言うと素材には次のような違いがある。
・チーズ鱈→鱈のすり身を使用
・チータラ→魚(鱈・ホッケ)のすり身を使用
しかしこの記事では、親しみを込めた愛称としての意味も含めて、両者を呼び分けていない。
実はこんなに違うチータラ
チータラを購入するとき、その違いに注目した経験はあるだろうか。同じなとりのチータラだが、実は商品ごとに違いがある。特に、コンビニのオリジナル商品として売られているチータラは、実際に食べ比べてみると、その違いが明らかにわかる。好みや、合わせる飲み物によって、自分だけのオリジナルチョイスを楽しむのもいいだろう。
セブン‐イレブン~甘みのあるホロホロ系
セブン‐イレブンでは数種類のチータラが販売されているが、ここでは冷蔵コーナーにある『なめらかさとコクを味わうチーズ鱈』(116円)を紹介したい。
チータラと言えば、つまみコーナーに置いてあるのがおなじみだが、セブン‐イレブンのチータラは、要冷蔵商品なのだ。本来なら常温でも楽しめるチータラの魅力を、あえて逆手に取ったような商品なのである。
スタンドパックの中には、我々がイメージするチータラよりは、かなり小ぶりだが、しっかりと厚みのあるチータラがゴロゴロとしている。容量は30g。小ぶりながら、筆者が購入したものには14本も入っていて満足できる。
肝心の味だが、想像しているチータラと比べると、ほんのりと甘みを感じる。薄めの鱈のシートが、チーズの甘みをさらに引き立てているように感じた。
チーズは濃厚というよりは、口の中で崩れるホロホロ系。多少クセもあるが、それがまた旨い。個人的には、これが116円で楽しめるのは、かなりお得に思う。
ローソン~昔ながらの定番系
ローソンのチータラは、シンプルな『チーズ鱈』(132円)を選んだ。パッケージの見た目からしても、とことんシンプルなチータラだ。中身は、細長いチータラが並んでおり、昔からなじみがあるチータラそのものだ。
味も間違いない。食感といい、塩味の加減といい、ザ・チータラと言って良い。「チータラが食べたい」と思ってローソンのチータラを食べたら、満足するはずだ。
チーズにクセもないため、万人受けする味だろう。よく知っているプロセスチーズに近い味かもしれない。容量は30gで10本のチータラが入っていた。手に持ってかじりながらお酒を飲む、昔ながらのスタイルで楽しみたい。
ファミリーマート~塩味強めのねっとり系
ファミリーマートでは、『カマンベールチーズ入り濃厚チーズ鱈』(192円)がメインに販売されていた。他の2社と比べるとやや高めではあるが、100円程度の手軽なオリジナル商品は見当たらないため、こちらを比較対象にした。
ファミリーマートのチータラは、濃厚というだけあって、パッケージ写真の見た目からして明らかに他のものとは違う。「カマンベールチーズ入り」なのが特徴だが、チーズがオレンジ色のためチェダーチーズのように見える。 チータラ別おすすめのタイプ コンビニ各社のチータラの違いを紹介したところで、あくまでも筆者個人の感想にはなるが、それぞれどのような人におすすめなのかも紹介しよう。もちろん、最善は実際に食べ比べることなので、参考程度してもらえればと思う。