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何かに呼ばれた気がした……。そんな体験、誰にでもあるのではないか。その存在はちゃんと知っていても、その詳細は本当はわからない。“恐竜”は今を生きる現代人にとって正しくそんな存在だろう。人間が生まれる前、確かに存在した彼らの面影を探して福井県勝山市へ向かったのだった。

“大人から子供まで”みんなが楽しめる「福井県立恐竜博物館」

福井県勝山市にある「福井県立恐竜博物館」は、恐竜を中心に古生物や地球の歴史を対象とした自然史博物館として知られ、カナダ「ロイヤル・ティレル古生物学博物館」や、中国「自貢恐竜博物館」と共に、世界三大恐竜博物館のひとつに数えられている。同館の資料点数はゆうに4万1千点を超え、国際的な視野に立った恐竜化石研究の拠点として重要な責務を負っているのだ。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

館内の展示は常設展示と特別展示で構成され、常設展示では「恐竜の世界」「地球の科学」「生命の歴史」のゾーンをめぐり、古代から現在まで連綿と紡がれてきた、“地球という星のロマン”を感じることができる。

特に「恐竜の世界」では、竜盤目・鳥盤目あわせて44体の全身骨格が展示され、そのうち10体は実物の化石を用いて組み上げられている。恐竜が卵から生まれる様子や食性を知るコーナーや、中国四川省の中生代の情景を実物大に再現した巨大ジオラマ、対面スクリーンのダイノシアターなど見所が満載だ。

さらに、福井県で発見された獣脚類「フクイラプトル」、鳥脚類「フクイサウルス」、そして「ニッポノサウルス」の骨格をはじめ、これまで国内で発見された恐竜化石などを展示、日本の恐竜時代がわかるようになっている。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

「化石クリーニング室」も非常に興味深い。化石は発見時には岩の中に埋まっているのだが、この周りの岩を取り除く作業がクリーニングといわれ、その作業を実際にガラス越しに見学することができるのだ。勝山市北谷の発掘現場から産出した化石などのクリーニングが、常時公開されているので一見の価値がある。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

また、特別展示やイベントも個性豊かで好奇心を刺激する内容が開催されている。

先日(3月末)までは文化庁の協力を得て、NHKの人気番組『ダーウィンが来た!』の「ヒゲじい」が案内する、化石のクリーニング作業や研究員の分析作業など、通常、目にする機会のない恐竜化石の発掘から展示までのプロセスを解説するビデオの上映がされていた。

現在の特別展示は3月20日〜5月9日まで、春季企画展「生命躍る海〜その知られざる世界を探る!〜」が開催中だ。こちらは「深海」「漂着生物」「海洋生物の化石」の3つのゾーンで、謎多き海の不思議の一端に触れることができる。

ここは遥か遠い時空に思いを馳せる、そんな男のロマンが詰まった恐竜博物館なのだ。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

「福井県立恐竜博物館」は現在、予約制となっている。入館には予約が必要となり、公式HPにて受け付けている。また、予約時間は4部制に区切られているので、訪れる際には時間厳守で到着できるよう、スケジュールに余裕を持って行動することをお勧めする。

【インフォメーション】
福井県立恐竜博物館
福井県勝山市村岡町寺尾51-11「かつやま恐竜の森」内
TEL:0779-88-0001

福井県勝山エリアのお勧めスポット【3選】

歴史ある建物で郷土料理に舌鼓を打つ「花月楼」

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

「花月楼」は明治30年に建てられた築110年の登録有形文化財「旧料亭花月楼」(平成11年廃業)に、最小限のリノベーションを施して“食と文化の駅”をコンセプトに蘇らせた食事処。かつては料亭や遊郭、貸席や飲み屋が並んだ花街の名残を感じながら、勝山の郷土料理を味わいたい。

1階は郷土料理の御膳や甘味・飲み物が味わえる“明治浪漫カフェ”で、「勝山ぼっかけ御膳」や「二色のさといもぼたもち はんごろし」など、ご当地ならではのグルメが楽しめる。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

2階は完全予約制の“お座敷”となっており、「勝山の特選御膳」と祭り・演芸を楽しむ大人の世界。独特な建築造作「傘天井」の意匠を頭上に、ワンランク上の優雅な時間を過ごしたい。

【インフォメーション】
花月楼
福井県勝山市本町2-6-21
TEL:0779-87-1355

日本一大きな大仏は勝山にあった!「越前大仏」

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

大師山清大寺にある「越前大仏」は、中国河南省洛陽市郊外の龍門石窟にある龍門奉先寺坐像をモデルに造られたもの。像高は17mで、奈良・東大寺の大仏より2m余り大きい。つまり屋内に鎮座する大仏の中では、日本一のサイズを誇っている。また、越前大仏を囲むように1281体の石仏が配置され、その光景は圧巻のひとこと。

しかし、大きいのは大仏だけではない。敷地面積は22haを誇る広大さで、大仏殿や五重塔、日本庭園などスケールの大きな見どころがたくさんある。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

この大師山清大寺、実は勝山市で生まれた相互タクシーの創業者で実業家の多田清氏が私財を投じて建立した寺院で、昭和62年に完成し、平成14年に宗教法人として登録された比較的新しい寺院なのだ。

そのため全国的な知名度はほかの大仏に劣るかもしれないが、静謐な空間で圧倒的な迫力と1000を超える石仏に囲まれながら祈りを捧げるのも、良い体験となるだろう。

【インフォメーション】
大師山清大寺 越前大仏
福井県勝山市片瀬50字1-1
TEL:0779-87-3300

大正レトロな雰囲気でコーヒーを味わう「えち鉄カフェ」

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

「えち鉄カフェ」は、えちぜん鉄道勝山駅の構内にあるカフェ。勝山駅は大正3年に建てられた登録有形文化財で、これまで映画のロケにも使用された趣ある建物。

【福井県勝山市・恐竜に呼ばれて、ひとり旅】ロマンあふれる“勝山トリップ”のはじまり【福井県立恐竜博物館&おすすめスポット3選】
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

そんな駅舎内にあるカフェでは、注文を受けてからサイフォンで丁寧に淹れるコーヒーや、ウォータードリッパーで8時間かけて抽出する本格的な水出しアイスコーヒーなど、味にこだわって提供している。

スイーツと一緒に大正レトロな空間で、自慢のコーヒーをじっくり堪能したい。

【インフォメーション】
えち鉄カフェ
福井県勝山市遅羽町比島34−2−7
TEL:070-1350-9357

提供元・男の隠れ家デジタル

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