「ゴルフGTI」の40周年を記念した特別なモデル「ゴルフGTIクラブスポーツ」がついに日本上陸。その第1弾となる「トラックエディション」を日本の道で試してみる。
※2016年5月の記事を再構成して掲載しました。
2016年5月21日、「Volkswagen Day 2016」の会場で「ゴルフGTIクラブスポーツ トラックエディション」が発表になった。
このイベントのためにわざわざ日本に空輸された貴重な1台を、さっそく試乗することができた。試乗車はピュアホワイトのボディにブラックのルーフペイントが施されている仕様で、そのコントラストがスポーティな印象を強めている。
さらに、専用デザインのフロントバンパーからボディサイドに繋がるブラックのストライプや「CLUBSPORT」の文字、ブラックのドアミラーカバー、19インチアルミホイールなど、標準のGTIとの違いは一目瞭然だ。
ゴルフGTIクラブスポーツのリヤビューも特徴的で、分割式のルーフスポイラーには凄みがあるし、専用デザインのリヤバンパー&ディフュザー、ゴルフRと同じLEDダークテールライトなどもノーマルと区別する手がかりになるはずだ。
19インチのアルミホイールから顔を覗かせるレッドブレーキキャリパーも気になるアイテムだ。GTIの文字が描かれたフロントブレーキキャリパーやΦ340mmにサイズアップされたフロントベンチレーテッドディスクは、以前日本でも限定販売された「ゴルフGTIパフォーマンス」に採用されていたものだ。
さらに、ゴルフGTIパフォーマンス同様、電子制御式フロントディファレンシャルロックを搭載するなど、このゴルフGTIクラブスポーツが実はゴルフGTIパフォーマンスをベースとしているのがわかる。
インテリアは、12時に位置にレッドのマークが施されたアルカンターラ巻ステアリングホイールやレッドのストライプで彩られたシフトレバー、アルカンターラのシフトブーツなど、ノーマルとの違いがいたるところに見て取れる。
細かいところでは、標準のGTIがハニカム柄のデコラティブパネルを採用するのに対し、ゴルフGTIクラブスポーツの場合はセンタークラスター部分がピアノブラックになり、より上質な雰囲気に。その一方で、カップホルダーの蓋やアームレストは省かれている。
トラックエディションのハイライトとなるのが、セミバケットタイプのフロントシートだ。一体型のヘッドレストや大きなサイドサポートが特徴で、センター部にファブリック、サイドにアルカンターラが施される。
シルバーのタグを見ると「RECARO」の文字。前席のサイドエアバッグはないが、シートヒーターが装着されるのは冬場に重宝するだろう。
さっそくレカロのセミバケットシートに身体を預けてみると、クッション部のサイドサポートが高いため、いつものスポーツシートに比べて乗り降りに気を遣うが、それでも面倒というほどではないし、一度シートに収まれば窮屈さはなく、それでいてしっかりと身体をサポートしてくれるのがうれしいところ。座り心地も硬すぎず、見た目と違って意外に居心地はいい。