イタリアでは新型コロナウイルスの変異株の急拡大を受け、3月15日より再びロックダウンとなってしまいました。

全国的なロックダウンは、昨年の春、昨年のクリスマス前後に続き今回で3度目となります。

その措置の内容や実際の街中の様子などについて、現地から最新情報をお届けします。

目次
イタリア政府による措置
ロックダウン直前の街中の様子
ロックダウン中の過ごし方
まとめ

イタリア政府による措置

イタリアでは、今回の新たなロックダウンより前から州ごとにレッドゾーン、オレンジゾーン、イエローゾーン、ホワイトゾーンの4段階に区分されゾーン別に主に以下のような措置が取られています。

レッドゾーン

  • 外出禁止時間:時間に関係なく外出禁止
  • 移動制限:自治体内での移動も禁止
  • 小売店・ショッピングモール:食料品や生活必需品の販売活動を除き、小売り活動は禁止
    ※例外:薬局、食料品取扱店等
  • 飲食サービス:飲食サービス業の営業は禁止。持ち帰りサービスは22時まで。宅配サービスは制限なし

オレンジゾーン

  • 外出禁止時間:22時~5時
  • 移動制限:自治体をまたぐ移動は禁止
  • 小売店・ショッピングモール:土・日・祝日・休前日には、ショッピングモール内および市場内の商店は閉鎖
    ※例外:薬局、食料品取扱店等
  • 飲食サービス:飲食サービス業の営業は禁止。持ち帰りサービスは22時まで。宅配サービスは制限なし

イエローゾーン

  • 外出禁止時間:22時~5時
  • 移動制限:3月27日までは州/自治県を越えた移動は禁止
  • 小売店・ショッピングモール:土・日・祝日・休前日には、ショッピングモール内および市場内の商店は閉鎖
    ※例外:薬局、食料品取扱店等
  • 飲食サービス:飲食サービス業の営業は5時~18時まで。持ち帰りサービスは22時まで。宅配サービスは制限なし

ホワイトゾーン

  • 外出禁止時間:なし
  • 移動制限:なし(3月27日までは州/自治県を越えた移動は禁止)
  • 小売店・ショッピングモール:オープン
  • 飲食サービス:オープン

3月12日および13日の緊急政令と保健省命令において、3月15日~4月5日までの間、イタリア全州20州のうち11州がレッドゾーンとなってしまいました。

レッドゾーンとなった主な州はミラノのあるロンバルディア州、トリノのあるピエモンテ州、ヴェネツィアのあるヴェネト州、ローマのあるラツィオ州、ナポリのあるカンパーニャ州などです。

レッドゾーンの地域では、基本的に外出禁止となり、仕事上や健康上等の理由で外出する場合は「自己宣誓書」というものを記入し、携帯する必要があります。

また、その他の州も唯一ホワイトゾーンに分類されたサルデーニャ州を除き、オレンジゾーンとなりました。

つまり、サルデーニャ州以外は全てオレンジゾーン以上になってしまったということになります。

オレンジゾーンでは、自治体内での移動はできるものの飲食サービスやショッピングモールなどは全て閉鎖されます。

更に4月3日~5日のイースター(キリスト教の復活祭)の週末は、現在オレンジゾーンの州もレッドゾーンとなってしまいます。

かなり複雑な措置ですが、詳しくは、在イタリア日本大使館のホームページにわかりやすくまとまっています。

ロックダウン直前の街中の様子

今回のロックダウンについては1週間以上前から噂になっており、決定したのも前週の金曜日でしたので、皆なんとなく心の準備はできていたように思います。

そしてロックダウン直前の週末は、自由に外出できる最後の週末とあって、街中もレストランもかなり混み合っていました。

3度目のロックダウン...イタリアから最新レポート(2021年3月15日現在)
(画像=『たびこふれ』より引用)

私は、ロックダウンになってしまう前にとローマで桜が見どころのお花見スポット、エウルというところに行きましたが、やはりまだ早すぎたようで、桜はほとんど咲いていませんでした。

3度目のロックダウン...イタリアから最新レポート(2021年3月15日現在)
(画像=『たびこふれ』より引用)

桜が満開になってもきっとほとんどの人に見てもらえることなく散ってしまうと思うと、すごく悲しくなります...。

そんな中でも一輪咲いた桜を見つけましたので、その一輪に今年の桜への思いを託してきました。

3度目のロックダウン...イタリアから最新レポート(2021年3月15日現在)
(画像=『たびこふれ』より引用)

ロックダウン中の過ごし方

ロックダウンも3度目となると良くも悪くももう慣れたもので、もちろんストレスは感じつつも生活にはそれほど不便はありません。

レッドゾーンもオレンジゾーンも飲食店は開いていませんので食事は基本的に自宅となりますが、スーパーなどは空いていますので食材の心配はありません。

また、日本同様レストランのデリバリーサービスやテイクアウトサービスがかなり充実してきているので、時にはそうしたものを活用しながらバリエーションを楽しみます。

さらに、運動のための外出は可能ですので自己宣誓書を持った上で、近所の公園などにランニングに行くなど気晴らしをしようと考えています。

まとめ

イタリアでは12月下旬以降ワクチン接種が進んでおり、今回のロックダウン中にもできる限りワクチン接種を進め、これ以上の拡大を抑え込みたい考えのようです。

コロナに翻弄される2度目の春となってしまいましたが、この時期を再び耐えその後はワクチンの普及等により少しずつでも事態が好転していくことを祈るばかりです。

日本でも首都圏においては(3月15日現在)緊急事態宣言中だと思いますが、皆様もどうぞお気をつけてお過ごしください。

文・写真 ロマーニャ/提供元・たびこふれ

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