前田大然(左) 旗手怜央(右) 写真:Getty Images

 さまざまなメディアで報じられたスコティッシュ・プレミアシップのセルティックに所属する日本代表FW前田大然の発言は、クラブに大きな波紋を広げた。前田は今2025年夏に退団を望んでいたものの、その希望は阻止されていたと明かした。6月にはプレミアリーグのブレントフォードやトルコ1部のフェネルバフチェが獲得に動いていたと報じられている。

 セルティックは今夏の移籍市場でFWニコラス・キューン(コモ)とFWアダム・イダ(スウォンジー・シティ)を合計2,350万ポンド(約47億円)で売却したが、その資金はファンの期待通りには再投資されなかった。この結果、取締役会への不満が高まっている。

 そんな中、元セルティックのクリス・サットン氏(2007年引退)は、スコットランドメディア『Daily Record』で、MF旗手怜央やDFキャメロン・カーター=ビッカーズ、DFアリスター・ジョンストンといった主力が退団を望んでも不思議ではないと指摘した。

 同メディアでサットン氏は、FW古橋亨梧(バーミンガム・シティ)が退団を希望していたにもかかわらず代役を準備していなかったこと、キューンを放出しながら補強がなかったこと、さらにイダを期限最終日に手放したのに後任を用意できなかったことを問題視した。代役の不在によって、前田は望まぬまま残留を強いられているとまで述べている。

 サットン氏はまた、昨2024/25シーズンの年間最優秀選手が移籍市場で注目を集める可能性を想定すべきだったと主張した。セルティックは本来、選手を育成し適切な時期に売却する方針を取ってきたが、今はそれすら実現できていないと批判した。そして「野心を示さないクラブにジョンストンやカーター=ビッカーズ、旗手がとどまる理由はない」と警鐘を鳴らしたと同メディアは伝えている。