浦和レッズのホーム・埼玉スタジアム 写真:Getty Images

 浦和レッズのホームスタジアムである埼玉スタジアムは、指定管理者を巡る問題で話題に。浦和レッズではなく『公益財団法人埼玉県公園緑地協会』を指名した県の審査過程に対して、埼玉県議会議員の諸井真英氏が異論を唱えているが、その裏で改修の必要性に対する県の考えが明らかになっている。

 諸井氏は8月31日、Xで「埼玉スタジアム2002は長崎スタジアムと比べると時代に取り残された感が強いですが、63000人のキャパかつサッカー専用であることでなんとか生き残っていますが、時代遅れ感は否めません」とポスト。「新設から30年を迎え、世界中のスタジアムがリニューアルする中、早期の改修は必須ですが建築法によって様々な規制を受けており、県は諦めムードでやる気がありません」と、埼玉県の対応を批判している。

 この投稿には様々なコメントが寄せられているが、同氏は一部メッセージに反応する形で、「世界中のスタジアムが30年を目処に大規模改修を行なっているという意味です。それには今から計画を立てるのでは遅いのです」と、埼玉スタジアムに関する投稿の真意を説明している。

 くわえて観戦環境という観点から、新国立競技場よりも埼玉スタジアムの方が優れているという見解を示すとともに、「長崎や広島、吹田スタジアムなど規模は違いますが見やすくアクセスも良く、場内施設が充実したスタジアムもあり学ぶ点は多いと考えております」と投稿。V・ファーレン長崎のホームスタジアムであるPEACE STADIUM Connected by SoftBank、サンフレッチェ広島のホームスタジアムであるエディオンピースウイング広島、ガンバ大阪のホームスタジアムであるパナソニックスタジアム吹田も比較対象に挙げている。

 なお、埼玉スタジアムの指定管理者の審査に対して「不正な指定管理者選定であることは明らか」などと追及している諸井氏は先日、広島の新スタジアムを視察した際、広島元代表取締役社長である仙田信吾氏らと面会。「チーム関係者、市の担当と話している中で、埼スタは浦和レッズを指定管理者から追い出した、と伝えると一様に『理解できない』『埼玉県は何考えてるんだ』という反応」と、会談内容の一部を明かした上で、「多くの関係者からは非常識と見られていることは間違いない」と、埼玉県のやり方に苦言を呈している。