原口元気(シュツットガルト在籍時) 写真:Getty Images

 J1の浦和レッズは9月5日、MF原口元気が海外クラブへの移籍に向けた手続きと準備のため、チームを離脱したと発表した。移籍先については正式決定後に改めて公表される予定となっているが、本人のコメントから欧州クラブへの移籍が見込まれている。

 原口は昨2024年に浦和に復帰したが、クラブの公式ホームページでこの1年間について「思い描いていた姿をみなさんに示すことができなかったと感じており、非常に残念な気持ちです」と述べた。そのうえで「ここが一区切りのタイミングだと、見切りをつけることができました」と振り返り、新たな挑戦に進む決意を明かした。

 そして次の挑戦について「選手引退後に指導者としての道を考えています。まだ選手として価値のあるこのタイミングでヨーロッパへ渡り、指導者としての下積みも経験することが自分にとって一番良い選択だと考えました。もう少し選手としてプレーを続けますが、その後はヨーロッパに残り、将来的にはヨーロッパで活躍できる監督になることを目指しています」とコメントした。

 原口の移籍に際し、ネット上のサポーターの間では落胆と理解が交錯しているようだ。「浦和で引退すると思っていた」と惜しむ声や本人の決意を受け止め「欧州での挑戦は指導者を見据えた選択」と理解を示す声もある。

 また「国内他クラブではなく海外を選んだのは浦和への愛情だ」とする見方や、「いつか指導者として浦和にタイトルをもたらしてほしい」と将来に期待を寄せる声もある。

 浦和ユース出身であり、日本代表としても2018年のFIFAワールドカップの決勝トーナメントでゴールを挙げた実績を持つ原口だけに、「浦和の最高傑作」と評する声も見られた。

 原口は「もう一度浦和のユニフォームを着て埼スタでプレーできたことが、何よりもうれしかった」と振り返り、クラブへの強い愛情も示している。浦和にとって特別な存在であることは変わらず、多くのサポーターが原口の欧州での再挑戦に注目しているようだ。