中村敬斗 写真:Getty Images

 9月の日本代表メンバーから落選したFW中村敬斗は、ラ・リーガ所属ビジャレアルへの移籍が破談。トルコ1部ベシクタシュ移籍の可能性も低いとみられ、フランス2部スタッド・ランスに残留する見込みだという。

 日本代表MF守田英正所属のスポルティングCP、DF冨安健洋の古巣ボローニャからの関心が報じられていた中村は、日本ツアー不参加時から自身の去就を巡りクラブ首脳陣と対立。フランス2部開幕戦からベンチ外が続いていた。

 また、移籍ウィンドウ最終日の9月1日にはフランス紙『レキップ』がビジャレアル移籍破談を報道。これによると、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場クラブのビジャレアルは1800万ユーロ(約30億円)のオファーを提示したが、ランスはこれを却下したという。

 9月12日までウィンドウが開いているトルコは移籍先の選択肢として残っているが、トルコ『ポリティカム』は8月28日時点で「ベシクタシュは中村に正式オファーを提示も、交渉は進んでいない」「ランスはベシクタシュの提示額に不満を抱いており、クラブ間交渉は中断」と報道。ビジャレアルと同じく破談に終わる可能性もあるという。

 そんななか、『Stade de Reims News』など複数メディアは「中村はランスの移籍市場における最大の敗者だ」とした上で、「彼はランスに残留する見込み」とリポート。9月4日からチームに合流したとの情報も一部で飛び交ってるだけに、欧州5大リーグでのプレー続行をひとまず断念した可能性が高い。

 ランス残留となれば、日本代表でのキャリアに対する影響は必至だ。森保監督は先日、中村を招集する可能性を問われると「彼はプレーしていない。プレーしている選手を優先に招集すべきと思う」とコメント。チームメイトのDF関根大輝が9月の国際Aマッチデーで選出されたとはいえ、欧州5大リーグでプレーする選手を優先的に招集する姿勢も見せている。FIFAワールドカップ北中米大会の日本代表入りへ黄信号が灯っているかもしれない。