
川崎フロンターレから加入の日本代表FW山田新と、アルビレックス新潟から加入のDF稲村隼翔は、スコットランド1部セルティックで冷遇。UEFAヨーロッパリーグ(EL)の登録メンバーから外れているが、補強戦略を巡るブレンダン・ロジャーズ監督と筆頭株主による意見対立に関連して、2選手の起用法に関する指揮官への批判が噴出。クラブ内部ではロジャーズ監督解任論が湧き起っているという。
現地ジャーナリストのアンドリュー・スミス氏は9月はじめ、ロジャーズ監督が両選手を登録しなかった背景に、指揮官とクラブの筆頭株主であるダーモット・デズモンド氏の意見が食い違っていることがあると指摘。以下のようにクラブ内部の問題について報じていた。
「(セルティックの新戦力の中には、)ロジャーズ監督が獲得したのではなく、ダーモット・デズモンド氏の独断により加わった選手がいる。デズモンド氏はフットボールディレクターは(クラブ内部の)誰よりも発言権がある」
「(山田と稲村について、)ロジャーズ監督は決して彼らの獲得を望んでいるわけではなかったが、『クラブが連れてくるなら仕方ない』という感じだ。彼らはいずれもロジャーズ監督の選手ではない。デズモンド氏とロジャーズ監督の間で意見対立が起こっていた」
スミス氏の報道やEL登録メンバーリストの発表を受けて、現地メディア『Acsom』は4日に「山田と稲村はEL登録メンバー外に。ロジャーズ監督と筆頭株主による代理戦争に巻き込まれている」とリポート。これによると、2選手の起用に消極的である指揮官の態度に対して、クラブの一部幹部はこう切り捨てたという。
「ロジャーズは監督という立場にふさわしくない行動をとっている。EL登録メンバーがそのことを裏付けている。『彼らは私が契約した選手ではない』という理由だけで、メンバー外にするのは、狭量で、非専門的で、自己中心的で、実際かなり残酷なことだ」