佐野航大 写真:Getty Images

 ファジアーノ岡山から海外挑戦を果たした日本代表MF佐野航大が、オランダ1部NECナイメヘンからのステップアップ移籍に意欲を覗かせている模様。今夏残留の見通しだが、すでにDF板倉滉所属のアヤックスやMF三笘薫擁するブライトンなど複数クラブからの関心が報じられているだけに、2025/26シーズン途中に移籍する可能性もあるという。

 佐野の去就を巡っては、2025年5月以降にアヤックス、PSV、フェイエノールト、それにドイツ、イングランド、フランス、スペイン国内クラブからの関心が報じられていたほか、現地メディア『De Gelderlander』は8月下旬に「ナイメヘンに残るか分からない」という本人のコメントを伝えていた。

 また、8月24日に行われたオランダ1部リーグ第3節のNACブレダ戦では、ブライトン、アストン・ヴィラ、ドイツ国内クラブのスカウト陣が視察に訪れていたとの情報が錯そう。佐野はこの一戦でパス成功率91%、ボール奪取11回など、攻守にわたり好パフォーマンスを発揮。欧州5大リーグ所属クラブからの関心は高まっている。

 一方でナイメヘンのGM(ゼネラルマネージャー)を務めるウィルコ・ファン・シャイク氏は、9月2日放送の現地スポーツ番組『デッドライン・デイ』に出演した際、「(佐野の獲得を目指すクラブから)土壇場でパニック的なオファーが殺到した」とコメント。その上で、「PSVアイントホーフェンがジョーイ・フェールマンを放出していたら、佐野の獲得を目指していたはずだ。ただ、移籍金額が1000万ユーロ(約17億円)でも、我々はオファーに応じていなかった」と語った。

 ナイメヘンは佐野の獲得を目指すクラブに対して高額な移籍金を要求する姿勢を見せているが、『VI』が伝えたところによると、佐野本人は8月31日に行われたオランダ1部リーグ戦後に「もっと大きなクラブに移籍したいと思っている」とコメント。ステップアップ移籍への思いを明かした一方で、「今はナイメヘンで自分の実力を証明することが何よりも大切だ。このクラブに集中している」と、今夏残留を明言している。