元東北楽天ゴールデンイーグルス投手の塩見貴洋氏が1日、YouTubeチャンネル『プロ野球2nd_元プロ野球選手にロングインタビュー』に出演。星野仙一さん(享年70)との“交換ノート”を公開した。

【動画】塩見氏が公開したノート

■交渉権に直筆メッセージ

塩見氏は、星野さんが楽天の監督に就任した2010年のドラフトで、1位指名を受け入団。

くじを引いたのは星野さんで、交渉権の紙には直筆メッセージが。「歴史の立役者になれ」「星野仙一」と書かれていて、塩見氏は「鳥肌立ちましたね。感動しました」と振り返る。

■大激怒きっかけに始まった交換ノート

入団後、星野さんには反省文を提出していた。

2年目のときに千葉ロッテマリーンズ戦に登板し、不甲斐ない投球で降板。ベンチに戻ると、星野さんは「立っとけ!」とブチギレ。さらに、監督室に呼ばれて説教を食らい「反省文を書いてこい! 明日提出しろ!」と言われた。

ここから、星野さんとの“交換ノート”が始まったといい「試合の反省文、1週間のローテーションのなかでの調整の仕方っていうのを書けって言われて。本当に交換ノートですね」と話す。

■「全体的にテンポ良く投げてた」

動画ではノートの中身を特別に披露した塩見氏。

「全体的に打者に勝負しておらず自分と勝負していた。調子が良い悪い関係なく打者と対戦しないと」という塩見氏のコメントに対し、星野氏は赤ペンで「良いとき悪いときも、いつもwhyを考えろ! 進歩しろ頭も身体も」と力強く記す。厳しい言葉ばかりでなく、別の日には「全体的にテンポ良く投げてた」と絶賛のメッセージも。

塩見氏は「褒めてくださることも書いてるんで。すごくありがたかったなって。監督業してるなかで、全部読んで。僕が書いてるやつのとこも波線とか打ってあるんで。ちゃんと見てくださって。言葉では多分、褒めてくれないです。けど、こういうときには結構褒めてくださってた」と感謝した。

塩見氏は、イーグルス一筋で現役時代を全うし、貴重な先発左腕として通算11年で46勝。しかし長年左肩痛や腰痛に悩まされ、チームが日本一に輝いた2013年は怪我のためプレーがなかった。同期入団に現在千葉ロッテマリーンズに所属する美馬学がいる。