浦和レッズのホーム・埼玉スタジアム 写真:Getty Images

 浦和レッズは9月1日、埼玉スタジアム内にある本社を、10月1日にJR浦和駅近くの浦和ガーデンビルに移転すると発表。同クラブが埼玉スタジアムの指定管理者から外れたことを疑問視する埼玉県議会議員の諸井真英氏は、エディオンピースウイング広島に関するサンフレッチェ広島と行政の関係性を比較対象に挙げている。

 埼玉スタジアムの指定管理者に浦和レッズではなく『公益財団法人埼玉県公園緑地協会』を指名した県の審査を巡っては、『現代ビジネス』が3月20日、審査の過程で一部の県議会議員が介入した可能性を報道。諸井議員は「これは不正な指定管理者選定であることは明らかだが、不正に関与した人間は説明責任が求められると思うが」と追及している。

 また、同議員は先日、エディオンピースウイング広島を視察。広島元代表取締役社長である仙田信吾氏らと面会したが、Xで「チーム関係者、市の担当と話している中で、埼スタは浦和レッズを指定管理者から追い出した、と伝えると一様に『理解できない』『埼玉県は何考えてるんだ』という反応。重きを置くところ、目線が違う運営を行なっていると結果は変わってくるということ。多くの関係者からは非常識と見られていることは間違いない」と綴っていた。

 そんな諸井議員は1日、浦和の本社移転発表を受けて、「埼玉スタジアムをホームとする浦和レッズが、スタジアム内にある本社機能を移転する事態に」と切り出すと、「埼スタから出ていくカウントダウンかもしれない。先日視察して話を伺ったサンフレッチェと広島市との関係とは遠くかけ離れている」「県が利権優先した結果、レッズは出て行った」と県のやり方を批判している。

 なお、浦和は本社移転の目的について「拠点集約による業務効率の向上および社内連携の強化」と説明。「ホームタウンである『サッカーのまち浦和』のみなさまとの交流の機会をさらに増やしていきたい」と今後の方向性もあわせて示している。