ダニ・セバージョス 写真:Getty Images

 今2025年夏の移籍市場では、複数のレアル・マドリード所属選手に退団の可能性が取り沙汰された。その中での一人がスペイン代表経験もあるMFダニ・セバージョスだった。

 セバージョスは移籍先を見つけられずにいたが、期限付き移籍での獲得を模索していたリーグ・アンのオリンピック・マルセイユが名乗りを上げた。交渉は急速に進展し、マドリードとマルセイユの間では同選手の移籍に関して完全な合意が成立していた。移籍に必要な条件はすべて整い、リーグ・アンへの参戦が確実視される状況となっていた。

 しかし土壇場でこの移籍は破談となった。当初は選手本人がマルセイユ加入に前向きではなかったことが理由と伝えられていたが、後にフランスメディア『Le Journal du Real』がその真相を明らかにしている。

 同メディアによれば、両クラブ間では完全な合意が成立していたものの、最終段階でセバージョス自身が追加の手数料を要求し、これを受け入れられなかったマルセイユが撤退したという。

 交渉の決着間際に自ら取引を壊したことはセバージョスの評価を下げかねない。特にマドリードのシャビ・アロンソ監督の指揮下では今2025/26シーズンの出場機会が限られると予測されていただけに、この行動は疑問視されても仕方がない状況だ。

 一方で、8月31日のマジョルカ戦(2-1)では途中出場を果たしており、アロンソ監督が全選手に機会を与える姿勢を示していることもうかがえる。さらにマドリードの中盤は負傷者が相次いでおり、MFジュード・ベリンガムも離脱中であるため、セバージョスが予想以上の出場時間を得る可能性もある。