
FWアレクサンデル・イサクは9月1日に、英国クラブ史上最高額の1億2500万ポンド(約248億円)の移籍金で、プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドからリバプールへ完全移籍した。本人は「ここまで来るのは長い道のりだった」と移籍に際して短い声明を発した。
その一方で、アメリカメディア『Sports Illustrated』は、今回の移籍に対してニューカッスル・ユナイテッドのサポーターからは強い反発が起きたと伝えている。
ニューカッスルのホーム、セント・ジェームズ・パークで大規模演出を手掛ける有力団体「Wor Flags」はSNS上で「イサクは全世代のファンから崇拝されてきたが、その信頼を裏切った。本性を見せつけた」と批判し、最後には「せいせいした」と言い放った。
イサクに対して疑念が生じたのはシーズン後半だった。UKメディア『The Telegraph』は、イサクが「静かで引きこもりがち」になり、一部クラブ内部から「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場を望んでいないかのように振る舞っていた」と見られていたと報じた。
背景には契約問題があったと伝えられている。同国メディア『The Guardian』によると、ニューカッスルの元少数株主アマンダ・ステイブリー氏が、昨2024年夏にイサクに新契約を約束していたが、6月に退任。その後任ポール・ミッチェル氏が過大な契約条件を撤回し、イサクが強い不満を抱いた結果、昨2024/25シーズン開幕からリーグ戦6試合でわずか1ゴールという不振に陥った。
その後、ニューカッスルのエディ・ハウ監督がイサクの立て直しを図り、年明けにはゴールを量産。昨シーズンのリバプールとのカラバオカップ決勝(2-1)で決勝弾を挙げるなど復調を見せた。