日本サッカー協会 写真:Getty Images

 日本とドイツのハーフであるFWルシアン・リトバルスキーは、今もなお無所属状態。元横浜FC、アビスパ福岡監督であるピエール・リトバルスキー氏の息子であるが、ドイツ5部所属クラブへの入団を果たせず、Jリーグ移籍の可能性が高まっているようだ。

 横浜市出身で現在22歳のルシアンは、右利きのアタッカー。ブンデスリーガの名門ボルフスブルクでキャリアをスタートも、同クラブでトップチーム昇格を果たせず、2022年夏にグロイター・フュルトへ移籍。ただフュルトでもトップチームでの出場機会はなく、2024年夏にFCヴィクトリア1889ベルリンへ加入。4部リーグ戦27試合に出場したが、1シーズンで退団している。

 FCヴィクトリア1889ベルリンを離れてから2か月以上にわたりフリーの身であるルシアン。8月はじめにドイツ選手組合による無所属選手のトレーニングに参加するなど、新天地探しにむけて動いている。しかし、ドイツ『dk』が報じたところによると、同選手はドイツ5部所属SVアトラス・デルムンホルストのトライアルに参加したが、入団には至らなかったという。

 そのSVアトラス・デルムンホルストのスポーツディレクターは8月、ドイツ『weser-kurier』のインタビューでルシアンの去就について「残念ながら、ルシアンの獲得は実現しなかった。彼は日本でチャンスを掴みたいと考えている。これが彼のキャリアプランであり、最終交渉で彼から我々に伝えられた」と語ったという。

 父と同じくJリーグでのプレーも視野に入れているルシアンだが、ドイツA代表への招集はゼロ。Jリーグ移籍が実現し、日本で結果を残すとなれば、将来的な日本代表入りの可能性も考えられる。

 なお、ルシアンの父で元西ドイツ代表のピエール・リトバルスキーは、かつてジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)やベガルタ仙台の前身であるブランメル仙台でプレー。2度にわたり横浜FCを率いたほか、2007年から2008年7月まで福岡を指揮していた。