中村敬斗 写真:Getty Images

 9月の日本代表メンバーから落選したFW中村敬斗は、フランス2部スタッド・ランスから移籍するとみられていたが、ここに来て残留の可能性が浮上。すでにトルコ1部ベシクタシュ移籍の可能性は報じられているが、ラ・リーガ所属ビジャレアルからのオファーが却下されたという。

 フランス『Reims VDT』が1日に伝えたところによると、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場クラブのビジャレアルは中村の獲得に向けて、ランスへ1800万ユーロ(約30億円)のオファーを提示。しかし、ランスはこれを拒否したことにより、移籍ウィンドウ最終日での交渉は破談に終わったという。

 中村の去就を巡っては、以前にMF守田英正所属スポルティングCPやDF冨安健洋の古巣ボローニャからの関心が報じられていたが、両クラブからのオファーは1日時点でも報じられていない状況。一方でフランス紙『レキップ』が8月20日に「ベシクタシュは中村を獲得するために、ランスへ移籍金1500万ユーロ(約25億8,900万円)のオファーを提示」と伝えていた。

 しかし、ベシクタシュ移籍の可能性についても現時点では不透明である模様。トルコ『ポリティカム』は28日に「ベシクタシュは中村に正式オファーを提示も、交渉は進んでいない」とリポート。ランスはベシクタシュの提示額に不満を抱いており、クラブ間交渉は中断。このまま破談の可能性もあるという。

 トルコの移籍ウィンドウは9月12日まで開いているが、幻のビジャレアル移籍につづきベシクタシュ行きの可能性が消滅するとなれば、中村はランスで飼い殺しに遭うとみられる。日本ツアー不参加、インスタグラムアカウントでランス関連の投稿をすべて削除、自身の去就を巡るクラブ幹部との意見対立、それにクラブ施設への出入り禁止も報じられているだけに、残留の場合でも厳しい立場に置かれる可能性は十分考えられる。