
スコティッシュプレミアシップ第4節、セルティックは8月31日にレンジャーズとのオールドファームに臨んだ。この試合には日本代表FW前田大然とMF旗手怜央が先発し、FW山田新はベンチに控えた。序盤から一進一退の攻防が続きながら最後まで得点は生まれず、0-0のスコアレスドローで終了した。激しい試合の直後、クラブの移籍対応が改めて注目を集めることになった。
そんな中スコットランドメディア『The Celtic Star』は、セルティックのブレンダン・ロジャーズ監督は、クラブのFWアダム・イダのEFLチャンピオンシップのスウォンジー・シティ移籍を土壇場で阻止したと報じた。同選手は現地でメディカルチェックまで進んでいたが、同監督の判断により取引は成立しなかった。同メディアは、この決断は正しいと指摘したが、一方でサポーターからは過去の対応との矛盾が指摘されたと伝えた。
1月の移籍市場では、セルティックのエースだったFW古橋亨梧(バーミンガム・シティ)がリーグ・アンのスタッド・レンヌへ移籍したが、チームはストライカー不足を抱えたままシーズン後半を迎えることとなった。古橋退団後は、前田が前線で好調を維持し、イダも途中出場中心ながら20ゴールに絡む活躍を見せたためか、新たなFWの補強は行われなかった。
また、セルティックには今2025年夏にはセリエAのコモから1700万ポンド(約33億7,610万円)のオファーが届き、経営陣はFWニコラス・キューンを放出。この移籍に関してもクラブは代役を補強することなく、UEFAチャンピオンズリーグの予選で敗退し、4000万ポンド(約79億4,377万円)の収入を失った。経営陣が「売却を急ぎ、補強を怠る」という姿勢を露呈させた格好と同メディアは指摘している。
今2025/26シーズンは開幕したが、未だに古橋の後任は決まっておらず、キューン退団後の代役選手に関しても補強が遅れている。今回ロジャーズ監督がイダの移籍を拒み、代役が整うまで放出を認めなかった姿勢は、過去の反省からなのかもしれない。