綱島悠斗 写真:Getty Images

 2025年夏にJリーグから海外移籍を果たした日本人選手で、早くも明暗が分かれている。8月31日にベルギー1部リーグ戦のKVCウェステルロー対ロイヤル・アントワープが開催。DF木村誠二(FC東京からウェステルローへ移籍)がフル出場して評価を得る一方、DF綱島悠斗(東京ヴェルディからアントワープへ移籍)はコンディション不良により欠場するなど、順調さを欠いている。

 この一戦では、木村とFW坂本一彩がスタメン出場し、坂本が先制ゴールをマークするなど、ウェステルローの勝利に大きく貢献した。一方、アントワープ所属の日本人選手では、この夏にFC東京から完全移籍により加入の日本代表GK野澤大志ブランドンがベンチ入りも出番なし。綱島はベンチ外となった。

 オランダ『Het nieuwsblad』は試合後、両チームの一部選手を特集。ウェステルローのイサメ・シャライ監督は木村について「彼は守備にスピードをもたらしている。なので、我々はもっとディフェンスラインを上げることができるようになった」とコメントするなど、同選手の加入による守備面のパフォーマンス向上を実感。この一戦でPKを献上したとはいえ、指揮官から一定の評価を得ているようだ。

 一方、綱島は前節のシャルルロワ戦で2試合つづけて負傷交代。足をつったことが原因だと報じられているが、ステフ・ウィルス監督は「金曜日のトレーニング中は、そこまで深刻には見えなかった。だが、今朝のトレーニングで出場させない方が賢明だと思った。怪我が続いている」と、同選手の度重なるコンディション不良を受けてため息をついたという。

 なお、坂本はアントワープでの先制ゴールにより、今季ベルギー1部リーグ戦5試合の出場で2得点。開幕から好調ぶりをアピールしている。一方、野澤はここまでリーグ戦での出場機会がゼロ。アントワープ指揮官はウェステルロー戦前、35歳のヤンニク・トゥーレンを正守護神に置く方針を示しており、「トゥーレンが毎週このレベルを維持できれば、野澤はプレーしなくなるだろう」とコメントを残していた。