リバプール 写真:Getty Images

 プレミアリーグのリバプールは今2025年夏の移籍市場でセンターバックの補強を進めている。主力のDFイブラヒマ・コナテが来2026年6月末で契約満了を迎えるため、クラブは退団に備える必要がある。コナテはリバプールキャプテンのDFフィルジル・ファン・ダイクとコンビを組むことが多いが、控えはDFジョー・ゴメスのみだ。今夏序盤にDFジャレル・クアンサーをブンデスリーガのバイエル・レバークーゼンへ放出したことで、層の薄さが一層際立っている。

 その中で、セリエAのミランがゴメスに正式オファーを提出したと、移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ氏が自身のSNSで伝えた。完全移籍を前提とした交渉が両クラブ間で進行中であると明かした。さらに、リバプールがクリスタル・パレス所属のDFマルク・グエイ獲得に動いており、この取引が成立した場合にゴメスの放出が認められる見通しだと報じている。

 ゴメスは2015年にリバプールへ加入し、在籍10年目を迎えている。イングランド代表としての経験を持ち、ファン・ダイクから「傑出している」と評価される実力を備えるが、アンフィールドで不動の地位を確立することはできなかった。クラブ内での序列は第3のセンターバックにとどまっており、状況改善は見込めていない。グエイが新戦力として加われば、コナテやファン・ダイクの定位置を脅かす可能性もある。

 移籍市場の締め切りは目前に迫っている。リバプールとしては後任の確保を優先する構えで、ゴメスの去就はグエイ獲得の進展にかかっている。今後の動向によっては、プレミアリーグ全体で移籍の連鎖が広がる可能性も否定できない。