
ラ・リーガのレアル・マドリードは8月31日にホームで行われたリーグのマジョルカ戦を2-1で制した。勝利を収めたものの、マドリードのエースでフランス代表FWキリアン・エムバペにとっては納得のいかない夜となったようだ。本人の動きや連係は鋭さを増し、フィニッシュでも存在感を示したが、肝心のゴールはあげられなかった。
エムバペは2度ネットを揺らしたものの、わずかなタイミングの差でオフサイドにかかり、いずれのゴールも取り消された。試合後、同選手はSNSを通じて間接的に失望を示し、さらにその投稿によって審判団への直接的な批判もにじませたとスペインメディア『Madrid Universal』が伝えている。
エムバペが投稿したのは、取り消されたゴールの場面を映す公式VAR画像だった。最後のディフェンダーと自身の位置関係を示すラインが引かれ、わずかに腕の一部や頭の一部が前に出ている様子が写っていた。
VARによるオフサイド判定では、腕が基準とされたのか、それとも頭が基準とされたのかが明らかにされず、どの部位でラインを判定したのかについて曖昧さが残っていた。そのため、なぜ得点が取り消されたのかについて納得できる説明は審判から示されなかった。
いずれにしても、この決定は選手や観客の間で大きな議論を呼び、フットボールの精神やフェアプレーの理念に反するものとして強い印象を残した。
試合を通じて全力を尽くし、本来であれば2ゴールを記録していてもおかしくなかったエムバペは、最終的に無得点に終わった。ピッチ上でのパフォーマンスが冴えを見せた一方で、判定に翻弄されたことで大きな失望を抱える結果となった。