佐野海舟 写真:Getty Images

 マインツ所属の日本代表MF佐野海舟に電撃移籍の可能性が浮上。すでにDF高井幸大擁するトッテナムからの関心が報じられているが、移籍ウィンドウ終了を前に、マインツのボー・ヘンリクセン監督が元町田ゼルビア・鹿島アントラーズ所属選手の去就に言及している。

 ドイツ『フランクフルター・ルントシャウ』は8月29日、マインツ所属選手の現状を特集。佐野について「今や彼はあまりにも優秀になりすぎている。最終日を前に移籍の可能性がある」と伝えており、ヘンリクセン監督も「9月2日に佐野がまだここにいれば嬉しい」などと、電撃移籍の可能性を危惧。「1年後に移籍するならそれでも構わない。マインツでは、選手が世界的なスターへと成長すればそうなるものだから」と、将来的なステップアップ移籍を容認する姿勢を見せたというが、記事ではマインツ加入から現在に至るまでの成長ぶりについてこう綴られている。

 「マインツは1年前、わずか250万ユーロ(当時約4億円)という安値で佐野を獲得し、2028年6月までの複数年契約を結んだ。当初、ボー・ヘンリクセン監督はあまりに従順なこのMFにこう諭さなければならなかった。『ピッチでは優しくあってはいけないんだ』と」

 「佐野はその言葉通りにプレーしている。まるで磁石のようにあらゆるボールを引き寄せているようだ。彼の市場価値はわずか1年で10倍の2,500万ユーロ(約43億円)にまで跳ね上がった。彼を注視しているのはトッテナムだけではない」

 なお、ドイツの移籍専門サイト『トランスファーマルクト』によると、仮にマインツが2,500万ユーロで佐野を完全移籍により放出するとなれば、鹿島に移籍金の0.5%にあたる12万5,000ユーロ(約2,100万円)が、町田に移籍金の2%にあたる50万ユーロ(約8,600万円)が連帯貢献金として支払われるという。果たして移籍ウィンドウ最終日までに正式オファーが届くことはあるのだろうか。