ヴィッセル神戸 写真:Getty Images

 明治安田J1リーグ第28節のヴィッセル神戸対横浜F・マリノスが、8月30日にノエビアスタジアム神戸で開催。神戸がFW武藤嘉紀のゴールにより1-0で勝利したが、横浜FM所属DF鈴木冬一を標的にしたとみられるホームゴール裏の一部サポーターによる行為が物議を醸している。

 後半アディショナルタイム、鈴木は自陣ペナルティエリア左脇のスペースを狙ったパスに対応。MF飯野七聖との競争で、ライン際で飯野に身体をぶつける。ボールはそのままラインを割ったが、両選手がラインを割ると、側にあった神戸側のビッグフラッグが揺れると、鈴木の目の前に。鈴木が何事もなかったかのように帰陣した瞬間、一部サポーターがフラッグの先端で同選手を突こうとする仕草を見せた。

 鈴木はそのまま最後までプレーしたが、フラッグの先端が接触していたら負傷していた可能性も考えられるところ。Xでは、インターネット動画配信サービス『DAZN』の中継映像から当該シーンのみを切り取った動画がアップされているが、同選手への危険行為であるとの見方が広まっている。

 フラッグによるサポーターの危険行為と言えば、2008年9月20日に行われた柏レイソル対鹿島アントラーズが記憶に新しい。この一戦では、柏側がコーナーキックを獲得した際、キッカーのアレックスに対して鹿島側の一部サポーターが旗竿を当てたほか、3分後のコーナーキックでは、ビッグフラッグをバックスタンド側まで移動させ、キッカーの栗澤僚一に対して当てていた。

 この行為により、鹿島サポーター2名が公式戦無期限の入場禁止処分を受けたほか、鹿島サポーターはすべての公式戦において最前列での旗を使用しての応援を禁止されている。

 無期限入場禁止処分、応援スタイルの制限という前例があるだけに、鈴木に対する一部神戸サポーターの行為が故意であると判明すれば、ビッグフラッグを持っていた当該サポーターに対して処分が科されることは必至だ。