毎年8月6日には式典が行われる原爆死没者慰霊碑の前も魂を弔おうとする方たちの列があります。近年はガザ紛争やウクライナ紛争など起き、世界平和から遠ざかってるような世界情勢に変わってきており、平和の祈りを捧げようとする人たちが後を絶ちません。
この平和の灯がいつまでも消えないものであってほしいと思います。

平和祈念資料館から原爆死没者慰霊碑を望む。 祈りの先には原爆ドームがあります。
平和公園の南端には平和祈念資料館があって、原爆の凄まじさ、悲惨さを伝える貴重な資料がそろえられています。10年ほど前の同じ時期、ここを訪れたときはゆっくり資料を見てその悲惨さを目の当たりにして平和のありがたさを感じたのですが、この日再び訪ねてみたところ、信じられないほどの大混雑でびっくりでした。長い廊下は人で埋め尽くされていて列の進みも遅く、正直ストレスばかり募って列をかいくぐって早々に退出してしまいました。
せっかく貴重な資料を揃えているのにゆっくり見ることができないのはとても残念です。平和を祈る人たちのために大勢の人に見てもらいたいという気持ちはわかりますが、建物の構造や展示方法がそれに適しておらず、予約制か展示の抜本的な見直しかをしないとそのうち事故が起こるのではないかというレベルでした。

原爆投下直後は多くの死体が浮き血の海となった太田川。
終戦記念日前日に訪ねた広島は、1年で一番平和への気持ちが高まり、洋の内外を問わず平和を祈念する気持ちでひとつになれる貴重な場所でした。
今年は既に終戦記念日は過ぎましたが、平和への祈りはいつしてもいいと思います。近くに来られた際は広島に立ち寄っていただき、ここでしばし平和について考え、祈りを捧げてみてはいかがでしょうか。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年8月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。