指宿洋史 写真:Getty Images

 オーストラリア1部所属のウェスタン・ユナイテッドFCは、給与未払い問題など深刻な財政難によるクラブ解散が正式決定。MF檀崎竜孔(元北海道コンサドーレ札幌、ジェフユナイテッド千葉)は賭博容疑によりすでに退団しているが、FW指宿洋史、DF今井智基はフリー移籍する見込みだ。

 ウェスタン・ユナイテッドはすでにFIFA(国際サッカー連盟)から補強禁止処分を科され、オーストラリア1部リーグライセンスもはく奪されている状況。負債問題を巡っては、現地メディア『Suited and Booted TV』が8月11日時点で「2025年4月から選手やスタッフへの給与未払い状態が続いている」「負債額は5,500万豪州ドル(約52億円)にのぼる」「リーグによる救済は不可能」と伝えていた。

 すると、現地メディア『ヘラルド・サン』は29日に「ウェスタン・ユナイテッドは正式に破綻。連邦裁判所はクラブの負債を返済するというカミンスキー家(ポーランド系アメリカ人の不動産大富豪)の提案を拒否」と報道。これにより、同クラブ所属の選手やスタッフ、指導者などがフリーになったという。

 また、『AsuFootQ』は8月11日の時点で「指宿や今井など、ウェスタン・ユナイテッド所属の選手に、複数の豪州1部クラブが非公式の問い合わせを始めている」と報道。指宿や今井はオーストラリアで実績を積み重ねているだけに、複数クラブによる争奪戦が予想される。

 現在34歳の指宿は、スペイン国内の複数クラブやアルビレックス新潟、ジェフユナイテッド千葉、湘南ベルマーレ、清水エスパルスと渡り歩き、2022年1月に再び海外挑戦。オーストラリア1部アデレード・ユナイテッドで2シーズンにわたり絶対的ストライカーとして活躍しており、2023/24シーズンには15ゴールをマークしている。この実績が評価され、2024年夏にウェスタン・ユナイテッドへ移籍。2024/25シーズンもリーグ戦で10ゴールを挙げている。