
サガン鳥栖からFC東京へ期限付き移籍中のブラジル人FWマルセロ・ヒアンが、同国1部サンパウロへの期限付き移籍で個人合意に達した模様。NECナイメヘン所属の日本代表FW小川航基からターゲットを切り替えたとみられるが、レンタル料を支払う意思はないという。
サンパウロはFWアンドレ・シルバが右膝の後十字靭帯部分損傷と前十字靭帯損傷という大怪我を負ったことにより、ストライカ-の獲得が急務に。以前から小川が獲得候補と報じられていたが、ブラジルの移籍市場に精通しているジャーナリストのマルセロ・バゼッジオ氏は、8月28日にヒアン獲得の可能性を伝える。
すると、同じくブラジル人ジャーナリストのアンドレ・エルナン氏は「サンパウロとヒアンが合意」とリポート。2025シーズン終了後までの短期レンタルで個人合意に達したというが、クラブ間交渉の行方は不透明である模様。同氏は「彼は現在、鳥栖から期限付き移籍中だ。サンパウロは鳥栖に対して無償での放出を要求。レンタル料を支払うつもりはない」と伝えているが、鳥栖がサンパウロからの要求を拒否する可能性は高いと考えられる。
ヒアンの去就を巡っては、Jリーグの移籍市場に精通しているジャーナリストのダニーロ氏は7月9日、UAE1部所属2クラブからのオファーを報道。アル・ワフダが移籍金210万ユーロ(約3億5,500万円)、アル・ナスルSCが310万ユーロ(約5億2,400万円)を用意したが、鳥栖は要求額である500万ユーロ(約8億5,000万円)に達していないとして、これらのオファーを却下した模様。海外クラブに対して高額の移籍金を求めているだけに、鳥栖にとって無償レンタルというサンパウロからのリクエストは受け入れがたい。
現在23歳のヒアンは、鳥栖在籍時の2024シーズンにJ1リーグ戦で14ゴール2アシストを挙げ、FC東京へ期限付き移籍。2025シーズンもここまでJ1リーグ23試合の出場で7ゴールをマーク。8月27日に行われた天皇杯準々決勝の浦和レッズ戦では2ゴールを決め、チームの勝利に大きく貢献した。