
柏レイソル下部組織出身のDF大野嵩仁が、TuS BWケーニヒスドルフ(ドイツ5部相当)に選手兼監督に就任。柏U18で日本代表DF中山雄太(現町田ゼルビア)やDF中谷進之介(現ガンバ大阪)らとチームメイトだった日本人が、異国の地で指導者としての新たな道を切り開いている。
現在30歳の大野は、柏U18時代に下平隆宏監督のもと、中山、中谷、GK中村航輔(現無所属)らとともにプレー。高校卒業までにトップチーム昇格を果たせず、城西国際大学やケルン体育大学に在籍。2013年にドイツへ渡った後は、UEFAのコーチライセンスを取得。ドイツ代表のアナリストとして活動したほか、同国4部、5部所属クラブでプレーしていた。
ケーニヒスドルフへ加入したのは2024年夏だが、同クラブでようやくレギュラーに定着。U17チームの監督も務めながらピッチに立ち続けたが、2025年8月28日にトップチームの監督を兼任することが正式決定している。
ドイツ『キッカー』が伝えたところによると、大野は監督就任にあたり「前監督がここで築き上げた攻撃的なスタイルを継承していきたい」と述べつつも、「自陣ではコントロールし、大胆なアイデアでボールを前へ運びたい」と語るなど、独自の戦術も織り交ぜる方針を打ち出したという。
また、本人はいち選手として「(ケーニヒスドルフへ加入するまで)苦しい時期もありました。出場機会は少なく、怪我もありましたが、信じられないほど多くのことを学びました」とコメント。
記事では「彼の哲学は明確だ。細部へのこだわり、綿密なトレーニングプラン、そして率直なフィードバックだ。24時間365日、サッカーのことを考えている。U17の監督を務めていた経験から、ユースとトップチームのレベルの違いを熟知している。また、トップチームの選手たちと密接な関係を築き、継続的な成長を促したいと考えている」と綴られている。