アンジェ・ポステコグルー監督 写真:Getty Images

 UEFAヨーロッパリーグ(EL)での優勝直後に解任された人事は、イングランドでも大きな波紋を呼んだ。プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーは17年ぶりの主要タイトルを手にしたが、リーグ終盤の失速を理由に監督交代を決断した。サポーターの間ではダニエル・レビ会長に対する批判が強まり、クラブの判断を疑問視する声もあった。

 その監督こそ、かつてJ1の横浜F・マリノス(2018-2021)を率いたアンジェ・ポステコグルー監督である。トッテナム(2023-2025)を指揮していた同監督は、スペインのビルバオで5月22日に行われたEL決勝戦でマンチェスター・ユナイテッドを1-0で下し、クラブに栄冠をもたらした直後に職を失った。レビ会長がデータ分析を根拠にした解任決定は、ファンに衝撃を与えた。

 クラブは後任としてトーマス・フランク監督を招聘し、就任後の今2025/26シーズンのリーグ戦でバーンリー(3-0)、マンチェスター・シティ(2-0)に連勝する順調な滑り出しを見せた。

 その一方で、ポステコグルー監督はクラブから正式な別れの場を与えられないまま退任し、現在は新たな指揮の場を求めている。そうした中で、プレミアリーグ復帰の可能性が報じられているとUKメディア『football.london』が伝えた。

 同報道によれば、同リーグのノッティンガム・フォレストのオーナー、エバンゲロス・マリナキス氏がすでにポステコグルー監督と直接交渉を行ったという。マリナキス氏とポステコグルー監督は個人的にも繋がりがあるようで、クラブの現ヌーノ・エスピーリト・サント監督の後任候補に名前が挙がっているようだ。

 ヌーノ監督は昨2024/25シーズンにクラブをEL出場圏に導いたものの、今シーズンはマリナキス氏との関係悪化を認めている。今シーズン開幕前には、選手編成の準備が整っていないことを公然と批判し、クラブ首脳陣への不満を示していた。