オ・セフン 写真:Getty Images

 町田ゼルビア所属の韓国代表FWオ・セフンは、7月20日に開催された明治安田J1リーグ第24節の東京ヴェルディ戦で、DF谷口栄斗に対する膝蹴り行為で話題に。ノーファウル判定であり、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の介入が無かったことを巡り、日本サッカー協会(JFA)が説明したが、母国メディアが問題の深刻さに触れている。

 味の素スタジアム開催の東京クラシック(ダービーマッチ)で、オ・セフンは79分、コーナーキックの際に敵陣ペナルティエリアで谷口と激しく競り合ったが、ボールとは関係ないところで、左ひざを相手選手の腹部にぶつけている。このコンタクトで谷口はピッチ上でうずくまったが、主審はオ・セフンのファウルを取ることなく、ゴールキックで再開した。

 韓国『OSEN』は28日に「オ・セフンのキック事件は日本国内で怒りを巻き起こし、VARの改善を求める声も上がる」という見出しのもと、町田所属ストライカ-のプレーを特集。「佐藤隆治JFA審判マネジャーはVARなどの対策に言及した」「審判のミスについても触れた」「VARが適切に活用されなければ透明性は確保できないと強調した」などと伝えるとともに、こう綴っている。

 「JFA審判委員会は、今回のセッションでもオ・セフン事件に関するガイドラインについて議論したと伝えられている。結局のところ、主審がピッチ上で起こるすべての出来事をチェックするのは現実的に困難であり、VARがより積極的に介入すべきである。しかし、日本のファンはJFAの説明があったとはいえ、なぜオ・セフンが試合後に出場停止処分を受けなかったのか疑問を呈している。VARが強制的に介入できるような規定を設けるべきだという意見もあるほか、韓国サッカーを『テコンドーサッカー』と揶揄する声も挙がっている」

 当該シーンを巡っては、東京ヴェルディOBの元日本代表MF小林祐希(現いわてグルージャ盛岡)が「やばすぎ」と反応。オンライン署名サイト『Change .org(チェンジ・ドット・オーグ)』では、8月1日から「オセフン選手の暴力は見逃し?スルー?日本サッカー協会の見解と経緯説明を求める」と題した署名活動がスタートするなど、ファン・サポーター等の間で話題になっていた。