
アルビレックス新潟からスコットランド1部セルティックへ完全移籍したDF稲村隼翔は、新天地で構想外に。クラブが期限付き移籍させる方針を固めたと、現地で報じられている。
英紙『デイリーレコード』は27日に「セルティックは稲村に関して、決断を下した」として、「稲村は他クラブへの移籍が可能になった。セルティックはトランスファールームで各クラブに稲村の現状を伝えているほか、(獲得を目指すクラブに対して)同選手の給与負担を求めている」「稲村はリヴィングストン戦でデビューしたが、ブレンダン・ロジャーズ監督は彼のパフォーマンスに不満を抱いているため、この移籍はそれほど驚きではない」とリポート。移籍先候補については「彼の獲得を望むクラブ名は挙がっていないが、欧州や欧州圏外のクラブが関心を示す可能性は高い」と、移籍ウィンドウ終了直前に正式オファーが届くとの見方を示している。
稲村の去就を巡っては、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の登録メンバーから外れると、ロジャーズ監督は21日に「(稲村を今季の構想から外した決断は)とても簡単だった。彼はまだ私が期待するレベルに達していない」などと切り捨てるとともに、期限付き移籍の可能性を示唆。
23日のスコットランド1部リーグ第3節・リヴィングストン戦でデビューし、安定感抜群のパフォーマンスでチームの勝利に貢献した後も、指揮官は期限付き移籍の可能性に言及していた。
そのセルティックは、CLプレーオフ1stレグで引き分けに終わると、2ndレグも0-0で終了。PK戦の末に敗れ、本戦出場を逃した後、アルゼンチン1部ボカ・ジュニアーズから元ウルグアイ代表DFマルセロ・サラッキを期限付き移籍により獲得することで合意に達した模様。サラッキは左サイドバックの控え要員として計算に入れているとみられる。
本職のセンターバックではなく、左サイドバックでDFキーラン・ティアニーやDFリアム・スケールズとポジション争いを繰り広げていた稲村。英メディア『スカイ』が報じたように、移籍金が25万ポンド(約5,000万円)と格安であるだけに、セルティックは同選手を先行投資の対象として見なしていたにしか過ぎないようだ。