ロッドを竿掛けに置き、微速巻をしながらのこの「ながら釣法」で、チョンチョンと小さなアタリ。まさかと思って慎重に、キーパーから竿を取り外し構え直すと、再びコンッと明確な反応。「逃すまい」とシェイク、シェイク。「え?外れた?え?掛かってる?」と、このラインのふわふわする感じがめちゃくちゃ楽しいやりとりに、タチウオ釣りのだいご味を再認識。
天秤勢が数を伸ばす
しばらくすると船団の中で釣れ出したとの情報があり、そちらに急行。ここではアタリはあるものの、これがまた難しい。ほとんどがコツンという小さなアタリばかりで、追い食いしてこない。
さらに、掛けても途中でバレてしまうことも数回あり、とても焦れったい。ようやく掛けた1尾は、数以上の満足感を与えてくれます。

この日は、全体的にサイズがかわいいこともあり、天秤仕掛けの人が数を伸ばしていた印象。それでも、テンヤならではの掛ける楽しさや、リグ直結ゆえのダイレクトな引き。そして、大物と巡り合うチャンスがあるのがこの釣りの魅力。
熱い駆け引きが魅力
結果、釣果は5尾。けして爆釣ではなかったけれど、「釣って楽しい」、「掛けて嬉しい」、「掛けたらバレるのも悔しい」。そんなテンヤタチウオらしさが凝縮された充実の釣行でした。

東京湾はタチウオシーズン本番。暑さと難しさが共存するこの釣り、熱中症対策を万全にして、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
<週刊つりニュース関東版 石坂衣里/TSURINEWS編>