フェルミン・ロペス 写真:Getty Images

 ラ・リーガのバルセロナの今2025年夏の移籍市場は依然として落ち着きを見せていない。クラブは財政面や戦力編成の問題を抱え、状況次第では思わぬ展開を迎える可能性が残されている。

 その中心にいるのがMFフェルミン・ロペスだ。ジャーナリストのアルフレド・マルティネス氏がスペインのラジオ番組『Radioestadio Noche』で語ったところによれば、フェルミンはチームメイトのMFガビと対立していたという。

 8月初め、両者は激しい言葉を交わし、物理的な衝突寸前にまで発展したが、同僚たちが仲裁に入り大事には至らなかったとされる。衝突の原因は明らかになっていないものの、ロッカールームでは2人の間で摩擦が高まっているとの声がある。

 さらに、一部の主張ではガビがフェルミンを移籍リストに載せるよう求めたとされ、この噂はチーム全体に広まり最終的にフェルミン本人の耳にも届いた。最初に出た報道はすでに削除されているが、同氏はここ数週間に確かに両者の間に問題が存在していたと強調している。

 フェルミンはこれまでクラブへの忠誠心を示してきたが、今は去就に揺れている。その背景にはプレミアリーグのチェルシーの具体的な関心があるようだ。

 同クラブは現在の年俸600万ユーロ(約10億3,368万円)を大幅に上回る、年俸総額約1,500万ユーロ(約25億7,585万円)の提示を用意していると報じられている。

 加えてチェルシーのエンツォ・マレスカ監督が、フェルミン本人に直接電話をかけたとも伝えられている。当初はバルセロナのハンジ・フリック監督の下でポジション争いに挑む決意を固めていたフェルミンだが、ロッカールームでの不穏な空気とチェルシーからの高額オファーが重なり、その将来は不透明さを増しているようだ。