柏レイソル 写真:Getty Images

 ブラジル人MFヒシャルジソンが、柏レイソル在籍時の出来事を回顧。Jリーグ挑戦時の周囲の反応や、自身が印象に残っている日本文化やサポーターからの声を明かしている。

 ブラジル『ge』で8月26日に掲載されたインタビュー記事によると、現在34歳のヒシャルジソンは2019年1月にセアラーSCから柏へ完全移籍しているが、「決して簡単な決断ではなかった」と前置きした上で、Jリーグ挑戦時の家庭状況や柏在籍時に犠牲にしたことについて、こう語ったという。

 「あの時、個人的にもとてもエキサイティングな時期を過ごしていた。最初の子供が生まれるのを間近に控えていたんだ。そんな変化がどれほど難しいことか、誰も理解しない。日本へ行くと決めた時、妻はすでに妊娠8ヶ月だった。(一時的に妻と離れ離れになって)息子の出産には立ち会えなかったね。長男とは生後2ヶ月の時に東京の空港で初めて出会ったよ」

 出産に立ち会わないなど、犠牲を払ってまで柏でのプレーに注力していたヒシャルジソンだが、日本でのコミュニケーションには好印象を抱いている模様。「日本では『頑張って』と声を掛けられたことが印象的だね。日本人はそういう言葉が大好きなんだ。日本人選手やサポーターは『全力を尽くすこと』を重んじ、その姿勢をとても尊重してくれるよ」と語ったという。

 ヒシャルジソンは来日1年目からJ2リーグ戦35試合の出場と、主力選手として活躍。2021シーズンまで柏に在籍しているが、J1では通算52試合出場で1ゴールをマークしている。

 そんなヒシャルジソンのコメントを通じて、異国の地でプレーする選手が、自身のキャリアを追求する中でいかに家族との時間や大切な瞬間を犠牲にしているか、多くのサポーターが理解するだろう。