オ・セフン 写真:Getty Images

 町田ゼルビア所属FWオ・セフンは、7月20日に開催された明治安田J1リーグ第24節の東京ヴェルディ戦で、DF谷口栄斗に対する膝蹴りで波紋を呼んでいたが、9月の国際親善試合(対アメリカ代表、メキシコ代表)へ臨む韓国代表に招集されたことでも物議を醸している模様。母国で同選手の代表入りに対する否定的な論調が沸き起こっている。

 韓国『スターニュース』は26日に「J1でわずか2ゴールの控えFWが韓国代表に選出される謎」という見出しのもと、オ・セフンの代表入りを特集。昨年にホン・ミョンボ監督が就任して以降、オ・セフンは一度も代表チームから外れていない」と指摘した上で、同選手の代表入りを問題視する理由についてこう綴っている。

 「昨季はJ1で33試合に出場し、8ゴールと結果を残した。長身を武器としたポストプレーでの強みも代表入りの根拠になっていた。しかし、今季は得点が急激に減った上、最近は町田で控えに甘んじている。J1で24試合に出場も、ゴールはわずか2だ。黒田剛監督の戦術はオ・セフンの決定力より、高さやフィジカルを活かすことにウェイトを置いているが、それでも期待に及ばない得点力であることは否定できない」

 J1リーグ戦直近9試合のうち4試合で出番なし、5試合で途中出場と厳しい立場に追いやられているオ・セフン。7月開催のE-1選手権でも、日本戦で16分間プレーしたのみであるだけに、『スターニュース』は「代表で確固たる地位を築いていない」と批判。韓国1部リーグで2桁ゴールを奪っているFWイ・ホジェ(浦項スティーラーズ)をオ・セフンの代わりに招集すべきとの提言も忘れなかった。

 なお、オ・セフンは清水エスパルス移籍前、蔚山現代でホン・ミョンボ監督のもとプレー。両者が師弟関係であるだけに、「ホン・ミョンボからえこひいきされている」という指摘も飛んでいる。母国メディアからの辛辣評価を覆すだけのパフォーマンスを期待したいところだ。