ヤン・マテウス 写真:Getty Images

 横浜F・マリノス所属のブラジル人FWヤン・マテウスは、中東カタール1部カタールSCへの完全移籍がほぼ決定。明治安田J1リーグ第27節の町田ゼルビア戦でサポーターに挨拶をした後、日本を離れたとみられる。鹿島アントラーズをはじめ他クラブも移籍先候補に挙がっていたが、ここに来て欧州挑戦の可能性があったことが明らかになっている。

 ブラジル人の移籍事情に詳しいジャーナリストのフェリペ・シウバ記者は、25日に「カタールSCはヤン・マテウスとの契約締結を最終決定した。選手本人は今週中にメディカルチェックを受ける予定だ」とリポート。移籍金は500万ドル(約7億3,400万円)であり、同選手の保有権の50%を有する横浜FMは、半額の250万ドル(約3億6,700万円)を手に入れる見込みだが、同記者は「カタール国内のライバルクラブやトルコ国内クラブからの関心もあった」と、カタールSCに至るまでの過程の一部を報道。ただ、ブラジル人アタッカーの獲得に興味を示していた他のクラブ名は明かしていない。

 ヤン・マテウスの去就を巡っては、鹿島、UAE1部アル・アイン、エジプト1部アル・ザマレクが移籍先候補に挙がっていたが、フェリペ記者は鹿島からのオファー拒否を報じるとともに、横浜FMが海外クラブに対して高額の移籍金を要求している可能性も伝えていた。

 また、ブラジル『Bola Vip』が8月7日に契約延長の可能性を報道。「ヤン・マテウスと横浜FMの契約期間は2025年末までだが、契約を更新する見込み」と伝えていたが、19日までにカタールSCへの移籍で合意に達したとみられる。

 なお横浜FMは22日、ヤン・マテウスが海外移籍を前提とした手続きと準備のため、チームを離脱すると公式発表している。町田戦後の挨拶で、横浜FMサポーターからはヤン・マテウスとの別れを惜しむ声が挙がっていたが、近日中にも新天地が正式決定する見込みだ。