ロケット打ち上げとの奇妙な一致
しかし、この目撃には、もっともらしい「科学的な説明」も存在する。ディズニーワールドから約100km離れた場所には、ケープカナベラル宇宙軍施設があり、そこからは頻繁にロケットが打ち上げられているのだ。
実際、8月18日には、スペースX社が「スターリンク衛星」を搭載したロケットの打ち上げを行っていた。ロケットが夜空を上昇する際の光や、切り離されたブースターが地球に帰還する際の光が、UFOのように見えることは珍しくない。
事実、ディズニーワールドは、以前からUFOの目撃情報が多発するホットスポットとして知られている。2024年12月にも、来場者が「赤く光る球体」を目撃し話題となったが、これも同夜に行われたスペースX社のファルコン9ロケットの打ち上げと時間帯が一致していた。

それでも消えない“宇宙人説”
こうした合理的な説明があるにもかかわらず、多くの人々は「宇宙人説」を捨てきれていない。SNS上では、「これはCGだ」といったデマ説から、「やはりUFOだ」と主張する声まで、様々な憶測が飛び交っている。
専門家によれば、フロリダ州は、晴天率の高さ、頻繁なロケット打ち上げ、そして多くの観光客が集まるという条件が重なり、飛行物体が誤認されやすい「プライム・ロケーション(絶好の場所)」なのだという。
ディズニーの公式なコメントはないが、夢の国はこうした不思議な出来事に対する好奇心を歓迎しており、ゲストにSNSでの体験共有を促すことも多い。
果たして、エプコットの夜空に浮かんだ光る球体は、スペースXのロケットだったのか、それとも全く別の何かだったのか。その正体が何であれ、この動画が多くの人々の想像力を掻き立てたことだけは間違いない。
参考:Daily Mail Online、ほか
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