ヤマト運輸は22日、大規模マンション内で自動配送ロボットによる荷物配達の実証実験を開始した。多様な受け取りニーズに対応しつつ、人手不足が深刻な物流現場を効率化し、再配達を減らすのが狙い。ロボットの動作や住民の満足度を見極めた上で、2026年中の導入を目指す。
実験は12月までの間、千葉県浦安市と東京都品川区のマンションで実施。事前に許可を得た居住者を対象に、マンションに到着した同社の宅配便をロボットが各住戸まで運ぶ。利用者はメールを通じ、受け取り日時や、ロボットとの「対面」か、玄関前への「置き配」のいずれかを選ぶ。
ロボットは韓国の企業「WATT(ワット)」が開発。最大35戸の荷物を格納する宅配ボックスを拠点に、対面用のロボット1台、置き配用のロボット1台が各住戸との間を行き来する。インターホンを鳴らしたり、扉を解錠したりしながら、エレベーターも使って移動する。
荷物配達でのロボット活用について、ヤマト運輸の久保田亮宅急便部長は「時間的、物理的な制約をなくし、(顧客が)受け取りたいタイミングで受け取れることが一番良い形だ」と述べた。(了) (記事提供元=時事通信社) (2025/08/22-15:30)