キャスパー・ユンカー 写真:Getty Images

 J1の名古屋グランパスは8月23日、リーグ第27節で川崎フロンターレと対戦し、ホームの豊田スタジアムに今2025シーズン最多となる4万55人を集めたが3-4と敗れた。前半は2点を先行されながらもDF森壮一朗とDF原輝綺の得点で追いつき、2-2で折り返した。しかし後半開始直後にFWキャスパー・ユンカーが一発退場となり、数的不利の戦いを余儀なくされながらも奮闘したが敗戦。名古屋はこれでリーグ戦は4連敗。

 この試合のユンカー退場を巡っては、名古屋サポーターの間で強い反発が広がった。前半に決定機を逃しながら、後半には退場で試合を壊したとの厳しい指摘が見られた。さらに、退場直後に見せたジェスチャーを不快だと受け止める声や、得点力を示せないまま高額報酬を受け取っていることへの不満も便乗して示された。

 さらに今後のユンカー起用法についても疑問視されている。スタメンから外れる可能性が高いと見る声もあり、FWマテウス・カストロの復帰までは出場機会があるかもしれないが、サポーターからの信頼はすでに揺らいだとの見解も見られた。

 前線で守備に貢献できるタイプの選手を優先すべきだという意見も広がっており、一部のサポーターからは新たな外国籍FWを補強してほしいとの要求まで噴出する事態となった。

 ユンカーにとって今回の退場劇は、チームが試合を落としたという結果以上にサポーターからの自身への信頼を損なう出来事となったのかもしれない。

 名古屋は残留争いが続く状況で、今後の長谷川健太監督の選手起用法やクラブの補強を巡る動きがさらに注目を集めることになりそうだ。