
J1リーグ第27節で、浦和レッズは8月22日にアウェイで柏レイソルと対戦し、前半に2点を先行しながら後半に4失点を喫して逆転負けを許した。優勝戦線に食い込むために落とせない一戦だったが、痛恨の敗戦により連勝は2で止まり、上位追走に暗雲が立ち込めた。
SNSでは試合後、敵地に駆け付けた浦和サポーターからは大ブーイングや罵声が浴びせられたと伝えられており、重苦しい空気がアウェイ側のスタンドを包んだようだ。
その中で注目を集めたのが、浦和が行った試合後のゴール裏での挨拶の場面だった。SNS上では、浦和サポーターから強い言葉を浴びせられたのか、浦和のMF原口元気が感情を露わにし、FWチアゴ・サンタナがそれをなだめる様子があったと伝えられている。
さらに、DFダニーロ・ボザがその場を離れようとしたところを、DFマリウス・ホイブラーテンやGK西川周作が呼び戻す場面も見られたという。
一方で、SNSでは、サポーターの中に「原口やサンタナに対して感情的になったファンがいた」「コールリーダーが飛び降りて止めに入った」といった証言もあり、現場では一時的に緊張が高まったとも伝えられている。
ただし「サンタナキレてなかったし、ボザは試合終了したらすぐにロッカーに戻ろうとしてたんで、色々間違ってますよ」と冷静に状況を説明する声もあり、見解は分かれている。
また、お金を払って観戦するサポーター側と、報酬を受け取ってプレーする選手は対等ではないといった趣旨の意見もあり、内容は選手に対する不満だけでなく、サポーターと選手の関係性に踏み込む声もあった。
浦和というクラブ特有の熱量が、ピッチ上だけでなくスタンドとの関わりにも表れる形となった一件。今回の出来事もまた浦和というクラブの姿の一部であり、熱いサポーターと選手が背負う宿命なのだろう。