
アルビレックス新潟からスコットランド1部セルティックへ完全移籍したDF稲村隼翔は、新天地で早くも構想外に。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の登録メンバーからも外れ、期限付き移籍の報道が飛び交う一方、ここにきて残留の可能性が浮上。ブレンダン・ロジャーズ監督の一部コメントが波紋を呼びそうだ。
稲村の去就を巡っては、ロジャーズ監督がCL予選前日の会見で「(稲村を今季の構想から外した決断は)とても簡単だった。彼はまだ私が期待するレベルに達していない」と切り捨てると、「彼に関しては、ここに来てトレーニングをして、どこまでできるかを見極めるという計画だった。まだプロサッカー選手としての経験が1年ちょっとしかないので、ローン移籍の可能性も視野に入れている」と、放出の可能性を示唆していた。
2025/26シーズンの開幕戦から全試合でベンチ外と、厳しい立場に置かれるなか、現地メディア『67 Hail Hail』は21日に「彼はレンタル移籍する運命にあるが、セルティックが9月1日までに彼の代わりとなる選手を確保できた場合にのみ認められる」と報道。セルティックに残留するとなれば、出場機会を得られず飼い殺し状態になる可能性もあるという。
移籍金がわずか25万ポンド(約5,000万円)と格安であるとはいえ、現地のファンや評論家などからは稲村の獲得に踏み切ったクラブの決断に対する疑問の声が噴出。しかし、『BBC』が伝えたところによると、ロジャーズ監督は「(稲村の獲得について)私の決定ではない」と発言。多少なりとも新戦力の獲得に関わっている中で、責任逃れとも解釈できるコメントを残しただけに、現地で物議を醸しているようだ。
なお、セルティックは20日に行われたCLプレーオフ1stレグで、格下のカザフスタン1部カイラトに0-0と引き分け。スタメン出場した日本代表FW前田大然、MF旗手怜央、途中出場のFW山田新がいずれも不発だったが、CLプレーオフの結果次第ではロジャーズ監督の責任問題に発展する可能性が考えられる。