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経営者の方が集まる会食で来年からドバイに移住する方にお会いしました。国内で経営している会社はご子息に引き継ぎ、新しいチャレンジをされるようです。

このように、ドバイやシンガポールなどの海外に移住をする日本人を周りにちらほら見かけますが、私自身は東京以外に移住するつもりはありません。

移住の目的としては、仕事上のメリット、節税目的、子供の教育、移住先に対する憧れなどが考えられます。

仕事上のメリットで拠点を変えるのは現役世代であればあり得る選択肢だと思います。

取引先との関係や人材の獲得、インフラなどの優れた拠点を探すのは、ビジネスの成功を高めてくれるかもしれません。

ただ、私の場合は東京で仕事をするのが最も効率的なので、移住する理由にはなりません。

節税も移住の理由としてはあまり魅力的に感じません。税金のために自分の好きなライフスタイルを犠牲にするのは本末転倒な気がするからです。税金が安いからといって、そんなに住みたくもない場所に無理をして住もうとは思いません。

また、シンガポールやマレーシアには、教育目的で移住される方が多いと聞いています。これも私には子供がいないのでこれも関係ありません。

憧れの地としては、アメリカのハワイやニューヨーク、欧州のロンドンやフィレンツェといった街には住んでみたい気もします。

実は30年以上前にボストンに住んでいたことがあります。当時を思い出すと確かに日本と異なる文化に触れるのは楽しく刺激的でしたが、やはり日本食や日本文化が恋しくなることが多かった記憶があります。

年齢を重ね当時よりもその感情がより強くなっているのではないかと思い、憧れだけで長期間移住するのはやめたほうが良い気がしています。

東京が完璧な街とは思いません。夏の蒸し暑い気候は不快ですし、人の多さもストレスです。

しかし、治安の良さと物価の安さ、そして何より充実した食生活は他では得られないものです。