
スタッド・ランス所属の日本代表FW中村敬斗は移籍を望むなか、移籍を認めないクラブ首脳陣と対立。ボローニャからの関心が報じられるなか、トルコ1部の強豪ベシクタシュへ移籍する可能性が浮上。FIFAワールドカップ北中米大会での日本代表入りを目標に、欧州5大リーグへの移籍を求める選手サイドの意向を、ランスが汲み取らない可能性も考えられる。
フランス紙『レキップ』は8月20日に「ベシクタシュは中村を獲得するために、ランスへ移籍金1500万ユーロ(約25億8,900万円)のオファーを提示した」をリポート。ランスの返答内容は現時点で明らかになっていないものの、選手サイドとの対立状態が続くとなれば、オファーを受け入れる可能性はあるとみられる。
中村の去就を巡っては、MF守田英正所属スポルティングCPからの関心が以前から報じられているが、イタリア『ユーロ・カルチョ』は19日にボローニャからの関心を報道。DF冨安健洋の古巣であるボローニャは、日本人アタッカーを獲得候補にリストアップしたとみられるが、UEFAヨーロッパリーグ(EL)とセリエAを並行して戦うために選手層を強化することが求められている状況だ。
ただクラブの在籍規模を踏まえると、移籍金1500万ユーロでの完全獲得は難しく、ベシクタシュの提示条件を上回る可能性は低いと考えられる。ランスが高額な移籍金収入を求めるとなれば、欧州5大リーグでのプレーにこだわる選手サイドの意向に反する形で、ボローニャよりベシクタシュへの放出に傾くかもしれない。
フランス『L’Union』は8月9日に「中村とランスの対立は続く」と伝えているが、中村本人がクラブ施設への出入りを禁止されているとの報道も。フランス2部リーグ戦でここまで全試合ベンチ外となっているだけに、早急な問題解決が求められる。森保一監督が欧州5大リーグで結果を残している選手を優先的に招集しているだけに、ランス残留、もしくはベシクタシュ移籍となれば、FIFAワールドカップ北中米大会の日本代表メンバーから外れる可能性も考えられる。