板倉滉 写真:Getty Images

 日本代表のDF板倉滉が今2025年夏に加入したオランダ1部エールディビジの強豪アヤックスは今2025/26シーズンも同国内でサッカーニュースの中心となっている。新戦力の加入や守備陣の起用法は注目を集め、指揮官ヨン・ハイティンハ監督は選手配置をめぐって難しい決断を迫られている。

 アヤックスのDFヨシプ・シュタロが復帰間近となり、センターバックには新加入の板倉、そしてDFユーリ・バースの3人が揃い、同監督の起用法に注目が集まっている。

 そんな中、オランダメディア『Ajax Showtime』は、バースは後方からの組み立て能力に優れるため、引き続き中央で起用すべきと主張した。同記事では「シュタロと板倉は良いディフェンダーだが、真のビルドアップ型ではない。板倉はより純粋なマンマーカーで守備型。だから板倉の獲得は少し唐突に感じた」と指摘し、後方からの創造性が不足する中でバースの存在を重視した内容となっている。

 同記事は、バースを中央に据える場合、シュタロか板倉のどちらかが外れると指摘。試合勘が不足するシュタロを外すべきとする一方で、実績のあるシュタロを優先して出場させる場合には、板倉を中盤で起用する案も示した。ブンデスリーガーのボルシア・メンヒェングラートバッハで板倉がボランチを務めた経験を踏まえ、今後の試合で試す価値があるとも述べている。

 同記事では板倉をどこで生かすかが今シーズンの重要なテーマになっており、センターバックでの信頼性は高い一方、ブンデスリーガ時代にボランチで一定の経験を積んでいる点が強調され、後方からのビルドアップに課題を抱えるアヤックスにとっては「中盤での板倉」が隠れた選択肢になるという見方だ。

 板倉の存在は、今後のアヤックスのチーム構築において戦術的柔軟性を広げる可能性を秘めているのかもしれない。