上田綺世 写真:Getty Images

 オランダ1部エールディビジのフェイエノールトでプレーする日本代表FW上田綺世について、オランダの名選手ルート・フリット氏(1998年引退)が厳しい見解を示した。

 フリット氏はオランダのテレビ番組『Rondo』で、上田が本当にストライカーであるのか疑問を呈し、そのプレーに不器用さを感じると語った。

 番組内でフリット氏は「私は上田をストライカーとは思わない。どう評価すればいいのか分からない」と述べた。さらに「ボールの受け方や動き出しに疑問がある。本当にストライカーなのか分からない。良い選手だが、ストライカーであるなら冷静さが必要だ」と続けた。

 加えて「上田は自分を証明したい気持ちが強すぎてプレーに落ち着きがなく、そのせいで不器用に見えてしまう。残念なことだ。チームにはゴールを決められる選手が必要だ」と指摘した。

 最後に「ストライカーは特別な存在で直感で動き、普通の選手が予測しないボールを期待している。だが彼にはそれが見えない」と締めくくり、上田への疑念を強調した。

 フリット氏は1962年生まれの元オランダ代表選手で、攻撃的ミッドフィールダーやフォワードとして世界的に名を馳せた人物である。セリエAのミランではマルコ・ファン・バステン氏(1995年引退)やフランク・ライカールト氏(1995年引退)と共に「オランダ・トリオ」と呼ばれ、黄金期を築いた。

 フリット氏は、1987年にはバロンドールを受賞し、1988年の欧州選手権では主将としてオランダ代表を唯一の主要国際タイトルに導いた。引退後はチェルシーの監督としてFAカップ制覇も成し遂げ、現在は辛口の分析をする解説者として知られている。