■その後の「氷事情」で二度驚く…
当該の案内板が撮影されたのは7月21日の午前8時半ごろ、愛知県名古屋市にある「イオンシネマ名古屋茶屋」でのこと。
案内板の内容について、イオンエンターテイメントの広報担当者は「こちらの掲出期間は、当該ポストの投稿日のみです。氷の製氷が追い付かず、氷が入れられないことをお伝えするために掲出いたしました」と、回答している。
同社から回答が得られたのは同月28日のことで、その時点でも「現在もギリギリの状況ではありますが、できる限りの対応を行ない、氷を切らさず提供できております」とのコメントが得られており、企業努力が窺えるというもの。
また、担当者は「過去に製氷が追い付かなかったことはございません」とも補足している。
■『無限列車編』では平気だったのか?
「鬼滅人気」の凄まじさが改めて明らかになったエピソードだが、イオンエンターテイメントの「過去に製氷が追い付かなかった事例はない」という説明に、違和感を覚えた読者もいるのではないだろうか。
そう、日本映画史上トップの興行収入を叩き出した『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の存在である。
現在公開中の映画が『無限列車編』の記録を塗り替えるかは定かではないが、その人気ぶりを考えると、『無限列車編』公開時にも製氷機がパンクしていた可能性は高いように思われるが…。
これには「2つの理由」が関係していると考えられる。
まず1つ目に、『無限列車編』が公開されたのは2020年10月16日という、新型コロナウイルスが猛威を奮っていた時期であるという点。そのため当時は、ほとんどの劇場内での飲食が禁止されていたのだ。
そして、『無限城編 第一章 猗窩座再来』が公開されたのは、夏真っ只中の7月18日という点。ともなれば、時期的に冷たいドリンクを求める来場客の数も自然と多くなるだろう。
これらの要因が重なった結果、「過去に製氷が追い付かなかったことはない=今回初めて製氷が追いつかなくなった」という事態に繋がったのではないだろうか。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)