
日本代表FW上田綺世は、ロシア1部スパルタク・モスクワ移籍の可能性が取りざたされる中で、オランダ1部フェイエノールト残留を決断した模様。2試合連続ゴールと結果を残しているにも関わらず、現地では同選手の残留に対する反発の声が挙がっているほか、ストライカ-としての適性が疑問視されている。
フェイエノールトOBのルート・フリット氏は8月19日、現地のスポーツ番組『ロンド』に出演した際、上田を酷評。「ストライカーだとは思わない。どう考えればいいのか分からない」と切り出すと、「彼が真のストライカーかどうかは分からないが、それは自信の問題かもしれない。彼は良い選手だが、ストライカーとしては冷静でなければならない」と私見を述べたという。
また、元オランダ代表選手のテオ・ヤンセン氏は「上田はワイルドだ」とコメント。「自分を証明したいあまり、プレーに落ち着きが欠けている可能性もある。自己顕示欲が強いんだ。それがぎこちなく見えてしまう。残念だ。フェイエノールトにはゴールを決めてくれる選手が必要なんだ」と語ると、「ストライカーは特別な存在だ。他のポジションとは全く違う。ストライカーは直感的にプレーし、他の選手が予想しないようなシュートを打たなければならない。彼がそうする姿は想像できない」と批判。フェイエノールトではストライカ-としてプレーできないことを理由に、上田本人の残留熱望報道に対して、放出論を唱えたという。
上田の去就を巡っては、オランダ『Voetbal』が8月13日にスパルタク・モスクワ移籍の可能性を報道。しかし、18日に「上田には海外移籍のチャンスがあったが、本人は拒否。フェイエノールトでチャンスを掴みたいと考えている」と選手サイドの意向を伝えている。
ただフェイエノールトは上田が残留する場合でも、ストライカ-の獲得を目指す模様。すでに上田、FWフリアン・カランサ、FWキャスパー・テングシュテットと3人のストライカ-を抱えているが、アタランタからFWエル・ビラル・トゥーレを期限付き移籍により獲得するため、現在交渉を進めているという。