後藤啓介 写真:Getty Images

 ジュビロ磐田出身のFW後藤啓介は先日、アンデルレヒトからシント=トロイデンVV(STVV)へ期限付き移籍。本人がSTVV移籍の裏側を明かしたが、アンデルレヒトによる他クラブからのオファーを拒否していたという。

 ベルギー紙『HBVL』が8月18日に伝えたところによると、後藤は「フランスとドイツのクラブから完全移籍によるオファーが届いていた。アンデルレヒトは期限付き移籍での放出しか認めなかった」とコメント。STVVを含む複数クラブが興味を示していたことを明かしているが、アンデルレヒトの意向が同選手の去就を左右したとみられる。

 また、同選手は「ベルギーの他のクラブからもオファーがあったが、STVVへ行くと決めていた。STVVならば、理想的な環境でプレーできる」と、日本人選手の活躍しやすい環境がSTVVにあることも移籍先を決める上で重視した模様。「STVVでは多くのチームメイトと日本語で話せるので、すごく楽だ。ストレスは全く感じない」と語ったという。

 現在20歳の後藤は、2024/25シーズン前半戦に、ベルギー2部リーグ全13試合スタメン出場で5ゴール1アシストをマークすると、シーズン後半戦からトップチームに帯同することも。2025年1月26日のKVメヘレン戦では、ベルギー1部リーグ戦初ゴールを挙げたが、2月以降はスタメン出場1試合、途中出場3試合。上位6クラブによるプレーオフでも1試合の出場にとどまっていた。

 なお、アンデルレヒトからSTVVのレンタル契約には、買い取りオプションが盛り込まれていないという。8月17日のベルギー1部リーグ戦で早速決勝ゴールを挙げただけに、「アンデルレヒトでは、控え組でもないメンバーは練習させてもらえない」とアンデルレヒトでの冷遇を漏らしていた後藤の巻き返しが期待される。