稲村隼翔 写真:Getty Images

 アルビレックス新潟からスコットランド1部セルティックへ完全移籍したDF稲村隼翔は、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の登録メンバー外に。新天地での構想外、期限付き移籍の可能性も報じられているが、ブレンダン・ロジャーズ監督が同選手の現状に言及している。

 英紙『デイリーレコード』が8月19日に伝えたところによると、ロジャーズ監督は稲村をCLメンバーに含めなかったことに関連して、「(稲村を今季の構想から外した決断は)とても簡単だった。彼はまだ私が期待するレベルに達していない」とバッサリ斬ると、「彼に関しては、ここに来てトレーニングをして、どこまでできるかを見極めるという計画だった。まだプロサッカー選手としての経験が1年ちょっとしかないので、ローン移籍の可能性も視野に入れている」などと、加入からわずか1か月程度での放出を示唆している。

 また、指揮官は自身が問題視した稲村のプレーにも言及。「ポゼッション80%という試合もあるが、我々は守備もできる選手を望んでいる。稲村はセンターバック、左サイドバックでプレー可能な選手としてここにやって来た。しかし、もし(バルセロナ戦で)ラミン・ヤマルとマッチアップさせるために彼を起用しなければならないとしたら、そのレベルには達していない」と、守備面全般のレベルアップを求めている。

 プレシーズン期間中、本職のセンターバックではなく左サイドバックでの起用が続く中でも好成績を残していた稲村だが、セルティックは加入当初からの計画を変更せず。2025/26シーズンの開幕戦から全試合でベンチ外となると、『デイリーレコード』は14日の時点で「彼はこの夏の移籍期間が終了する前にレンタル移籍する可能性が高い」と伝えている。

 ロジャーズ監督が構想外という決断を下しやすかった背景には、移籍金の安さもあるとみられる。『スカイ』が伝えたところによると、稲村の移籍金はわずか25万ポンド(約5,000万円)。セルティックにとっては微々たる金額であり、複数回のレンタル移籍により回収可能だ。