高岡伶颯 写真:Getty Images

 日章学園高校卒のU20日本代表FW高岡伶颯は先日、日本代表DF菅原由勢やMF松木玖生ら擁するサウサンプトンからヴァランシエンヌFCへ期限付き移籍。8月15日に行われたフランス3部リーグ戦で移籍後初ゴールを挙げたが、6部所属のリザーブチームからトップチームへ昇格した裏側が明らかになっている。

 ヴァランシエンヌFCは8月6日に高岡を期限付き移籍により獲得したと公式発表。リザーブチームに合流し6部リーグでプレーすると明らかにしていたが、この大幅なステップダウンが話題に。日本では高卒での海外移籍、Jリーグでのプレー経験ゼロでの海外移籍が成功しづらいとの意見が相次いでいた。

 ヴァランシエンヌが発表したところによると、高岡はリザーブチームでプレーする予定だったものの、合流直後のトレーニングで好パフォーマンスを発揮。監督から高い評価を受けて、クラブは即座に日本人ストライカーのトップチーム昇格を決断したという。

 欧州クラブ加入直後にトップチーム昇格を果たした日本人選手と言えば、日本代表DF伊藤洋輝(現バイエルン・ミュンヘン)が記憶に新しい。同選手は2021年6月にジュビロ磐田からVfBシュツットガルトへ期限付き移籍。当初はセカンドチームの一員としてドイツ4部リーグ戦に臨む予定だったが、プレシーズントレーニングでのパフォーマンスが評価され、U23からトップチームへ昇格。海外挑戦1年目からブンデスリーガで一定の出場機会を得ていた。

 高岡がヴァランシエンヌで即座にトップチーム昇格を果たしたとはいえ、ステップダウン移籍に変わりはない。半年や1年でサウサンプトンへ復帰するためにも、同選手にはフランス3部リーグでのゴール量産が求められる。