歴代首相は毎週1回、王宮を訪れて国王に報告してきた。しかしサンチェス首相は電話で済ませることが頻繁にあり、8月4日付「エル・デバテ」によれば、慣例なら322回行われるはずの国王との会見が、就任以来124回しか実施されていないという。

さらに、会見に遅刻することもしばしばあった。バレンシアで洪水被害が発生した際には、国王夫妻とともに被災地を視察したが、市民から罵声や泥を浴びせられると、サンチェス首相は「暴力を受けた」と偽ってその場を退散した。一方、国王夫妻は市民との接触を続け、両者の姿勢の違いは明白だった。この件でサンチェス首相は激怒し、国王と控室で激しく口論したとされ、公然の秘密となっている。

さらに、サンチェス首相を取り巻く27人がすでに汚職で起訴されているにもかかわらず、本人は辞任せず首相の座に居座っている。このような人物であるがゆえに、国王への数々の非礼も平然と行ってきたことは、多くの国民に知られている。